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米軍輸送機改造した航空機、台湾に上陸…中国「サラミ戦術による挑発」と反発

登録:2021-07-21 08:04 修正:2021-07-21 08:50
C-130改造したAIT関連のチャーター機着陸 
沖縄発の輸送機も台湾上陸 
中国「台湾分離勢力に誤ったシグナル送る」
台湾空港に着陸したC-130輸送機/聯合ニュース

 米国の外交代表部の役割をする米国在台湾協会(AIT)関連の航空機が相次いで台湾に到着し、中国側が強く反発している。

 20日、台湾の「自由時報」などの報道を総合すると、前日午前、フィリピンのニノイ・アキノ国際空港を出発したAITのチャーター機が午後0時14分ごろ、台湾の首都台北の桃園国際空港に着陸した。このチャーター機は、米空軍の主力輸送機C-130を民間用に改造した機種だという。

 同紙は「チャーター機の“任務”は公開されなかったが、新しく赴任したサンドラ・オウドカーク台北事務所所長(大使に相当)に渡される物を積んできており、15日に離任した前職のブレント・クリステンセン氏の個人物品を積んで、約1時間後に離陸した」と報じた。これに関し、ロイター通信は民進党所属の王定宇立法委員の話として、「チャーター機に積まれた物はすべて『外交行嚢』に属する」と報道した。

 AIT関連の米国の航空機が台湾に降り立ったのは、今月に入ってすでに2回目だ。15日にも沖縄の嘉手納空軍基地を離陸した米軍C-146ウルフハウンド輸送機が午前9時32分頃、台北の松山空港に到着した。ウルフハウンドは米特殊戦司令部の主力輸送機として知られる。「自由時報」は当時、「輸送機には、今月12日に台湾に到着し2週間の義務隔離に入ったオウドカーク所長に渡される物が積まれており、荷物を降ろした直後の10時6分頃に離陸した」と報じた。

 中国側は反発を強めている。官営の「グローバルタイムズ」は同日、「民間用に改造した軍用機が再び台湾に着陸したのは米国側の『サラミ戦術』(敵対する勢力を懐柔などによって少しずつ滅ぼす手法)流の挑発であり、台湾分離独立勢力に誤ったシグナルを送る行為」だとし、「中国側は米軍機の台湾着陸が日常化することを座視しない」と主張した。

 同紙は「AIT側が民間目的で利用したとしても、当航空機が軍用機を改造した機種だということ自体が挑発的」だとし、「一部では当航空機が米中央情報局(CIA)側と関連があるという主張もある」と付け加えた。

 これに先立ち、中国国防部報道官は15日、ウルフハウンド輸送機の台湾着陸と関連して声明を発表し、「台湾は中国の一部であり、中国領土に着陸する外国軍用機は必ず中国政府の許可を受けなければならない」としたうえで、「米国が火遊びを止めなければ、厳しい結果を招く」と警告した。中国陸海軍は翌日の16日、台湾海峡と接する東部福建省で大規模な合同上陸作戦演習を行った。

北京/チョン・インファン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/1004291.html韓国語原文入力:2021-07-21 02:02
訳H.J

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