東京で約1カ月ぶりに新型コロナウイルスの新規感染者が最多を記録し、再拡散の可能性が懸念されている。
東京都の集計によると、23日の一日の新規感染者数が619人だったとNHKが報じた。これは先月27日(684人)以来最も多い数値だ。東京の新規感染者数は、緊急事態が解除された21日には236人、22日には435人で少しずつ増加し、23日には600人台に跳ね上がった。厚生労働省に新型コロナ対策を助言する専門家組織は23日の会合後の記者会見で、東京で600人以上の感染者が出たことについて「リバウンドの状況ではないか。特に若者を中心に都心部から感染が始まっている」として懸念を示したと、東京新聞が24日付で報じた。東京は緊急事態に準ずる「まん延防止等重点措置」が適用されているが、流動人口は増え続けており、感染リスクが高い。今年3月にも緊急事態の解除後、感染者数が急増し、1カ月後に再び緊急事態宣言が発令された。
最近は感染力の強いインド型変異ウイルスも広がりを見せ、不安が増している。東京では今月22日、インド発のデルタ変異株の感染者が23人で最多を記録したのに続き、23日にも16人が発生した。東京都の集計によると、これまで合わせて142人が感染したという。京都大学の西浦博教授らの研究チームは、シミュレーションの結果、東京五輪が開幕する7月23日には、全体感染者のうちデルタ変異株が68.9%を占めることになるだろうという見通しを示したと、日本の民間放送局ニュースネットワーク「ANN」が同日報じた。