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IOCのオンライン記者会見中に東京五輪の中止求める抗議デモ

登録:2021-05-14 06:48 修正:2021-05-14 07:09
「ノーオリンピック」と書かれた布持って叫ぶ 
日本の地方政府からも懐疑の声
国際オリンピック委員会は今月12日、理事会後にオンライン上で記者会見を行ったが、最後の質問者が突然「五輪はいらない」と表明して抗議デモを行った=IOC動画よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 国際オリンピック委員会(IOC)オンライン記者会見中に、「五輪はいらない」という抗議デモが起きた。

 IOCは12日、理事会後にオンラインで記者会見を行ったが、最後の質問者が突然、「五輪はいらない」、「五輪を望んでいない」と叫び、映像が打ち切られる場面があったと、毎日新聞が13日付で報じた。映像によると、記者に扮した男性は黒地に白い文字で「NO OLYMPICS in TOKYO 2020」と書かれた布を持って一切質問せず、五輪中止を求める抗議デモを行った。

 記者会見を行ったマーク・アダムスIOC広報部長は、想定外の事態に驚き、しばらく目を丸くしていたが、すぐに質問者の画面を打ち切り、記者会見を続行させた。一部のメディアは、抗議デモをした人が五輪に反対する活動家だと伝えた。同映像は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で急速に広がっている。同日、IOCは理事会を開き、東京五輪を必ず開催するという方針を再び確認したと明らかにした。

 日本政府とIOCが五輪開催を推し進めているが、日本国内でも懸念の声が高まっている。茨城県の大井川和彦知事は12日の記者会見で、新型コロナに感染した五輪出場選手専用の病床の確保を求める組織委員会の要請を断ったことを明らかにした。大井川知事は「県民より選手を優先することはできない」とし、「(五輪は)必ずやらなければならないということではない。状況に応じ、中止の判断もあり得る」と述べた。

 五輪開催を控え、気候や食事、時差などを検討する代表選手の事前合宿の計画も相次いで中止になっている。日本の千葉県は12日、米国陸上競技連盟から五輪代表選手の事前合宿を中止するという連絡が来たことを明らかにした。朝日新聞は「新型コロナウイルスの世界的流行が続き、選手の安全面に懸念が生じている」ためと報じた。米国陸上代表チームを含め、これまで31団体から事前合宿の中止の申し入れがあったという。

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/995080.html韓国語原文入力:2021-05-13 16:53
訳H.J

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