長期間膠着状態だった韓米防衛費分担金交渉が、7日(ワシントン時間)妥結した。「同盟復元」を強調する米国のジョー・バイデン政権が発足してから約1カ月で膠着が打開されたもので、韓米同盟正常化の具体的な第一歩と受け止められる。
外交部は同日、報道資料を出し「韓米は第11回韓米防衛費分担特別協定(SMA)締結のために5~7日の3日間、ワシントンで協議した」とし、「その結果、原則的合意に至った」と明らかにした。さらに「双方は内部報告手続きを終えた後、対外発表および仮署名を推進する予定」だと付け加えた
今回の協議には、韓国側からチョン・ウンボ韓米防衛費分担交渉大使、米国側からドナ・ウェルトン国務省防衛費分担交渉代表(政治軍事局先任補佐官)が首席代表として参加した。
韓米が防衛費分担金交渉を対面で進めたのは、昨年3月、ロサンゼルスで第7回会議を開いて以来1年ぶり。韓米はバイデン政権発足後、先月5日にテレビ会議で8回目の会議を行ない、今回の協議は9回目の会議となる。
外交部は「新型コロナの状況下で1年ぶりに対面で開催された今回の会議で、韓米両国の交渉代表らは第11次韓米防衛費分担特別協定締結のため、これまでの議論をもとに協議を進めた」と説明した。外交部はまた「政府は速やかな協定締結を通じて、1年以上続いてきた協定空白を解消し、朝鮮半島および北東アジアの平和と繁栄の中核軸である韓米同盟と合同防衛態勢の強化に寄与していく」と強調した。
外交部は「原則的合意」としただけで、内容は公開しなかった。これと関連して、米紙ウォールストリート・ジャーナルは同日、ある外交官の話として、今回の合意は2026年まで有効だろうと伝えた。引き上げ率に関して、CNNは先月、複数の消息筋の話として「従来より13%引き上げる多年契約に合意する可能性が高い」と報じている。韓米は昨年3月、韓国の分担金を2019年の1兆389億ウォンから13%引き上げる案に暫定合意したが、当時トランプ大統領が大幅な引き上げを要求し、最終妥結に至らず年を越した。
今回の合意内容の対外発表および仮署名は、米国のアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官が訪韓するときに行われるという観測が出ている。両長官は15~17日に日本を訪問した後、韓国を訪問するといわれている。
チョン大使は当初、ウェルトン代表と5~6日に協議した後、7日に帰国の途につく予定だったが、協議日程を1日延ばし、出国の日付も8日に1日延期した。