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「慰安婦は売春婦」主張論文にハーバードの教授たち「悲惨なほどの欠陥」

登録:2021-02-08 02:09 修正:2021-02-08 06:46
ハーバード大学の学内新聞「クリムゾン」が報道
ハーバード大学の学内新聞「クリムゾン」ホームページより//ハンギョレ新聞社

 日本軍慰安婦被害者のことを「自発的売春婦」と規定したハーバード・ロースクールのジョン・マーク・ラムザイヤー教授の論文について、ハーバード大学の学内からも深刻な問題があるとの批判が出ている。

 ハーバード大学の学内新聞「クリムゾン」は7日(現地時間)、ラムザイヤー教授の主張のせいで国際的な問題が起きているとし、内外の批判世論を紹介する記事を掲載した。ハーバード大で韓国史を教えるカーター・エッカート教授は、ラムザイヤー教授の論文について「経験的、歴史的、道徳的に悲惨なほど欠陥がある」とし、歴史学科のアンドルー・ゴードン教授とともにラムザイヤー教授の主張に反論するジャーナルを準備していると述べた。

 1990年代にシカゴ大学でラムザイヤー教授の講義を受けたと明かすコネチカット大学歴史学科のアレクシス・ダードン教授も「根拠資料が不十分で、学問的証拠を考慮すると間の抜けた学術作品」とし「ラムザイヤー教授は前後の事情や実際に何があったのかが理解できていないため、あの論文は概念的に誤った理解に基づいて書かれている」と述べた。

 ハーバード大学の韓人学生の間でも、ラムザイヤー教授を批判する声が高まっている。ハーバード大学ロースクール韓人学生会(KAHLS)は4日に声明を発表し、「人権侵害と戦争犯罪を意図的に削除したことを強く糾弾する」と述べている。米国の法学部の学生800人も同声明に参加している。

 ハーバード大学学部韓人留学生会(KISA)は、大学本部にラムザイヤー教授の謝罪を求める陳情書を提出する計画だ。ラムザイヤー教授はこうした反発に対し「ロースクールの学生たちの責務」とし「論文について学生と対話する用意がある」と述べた。

ハーバード・ロースクールのジョン・マーク・ラムザイヤー教授=ハーバード・ロースクールのホームページより//ハンギョレ新聞社

 ラムザイヤー教授は「太平洋戦争における性サービスの契約」と題する論文で「女性たちは戦場に行くことになるため短期契約を要求し、業者は女性たちにインセンティブを与える契約を要求した」と主張し、国際的な波紋を呼んだ。「業者と女性は(女性が)十分な収益を上げれば早期に去れるようにし、1年または2年単位の巨額の前払い金とつなげた契約を結んだ」と主張した。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/982240.html韓国語原文入力:2021-02-07 23:18
訳D.K

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