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日本、「敵基地攻撃」可能になるか

登録:2020-12-19 06:20 修正:2020-12-19 06:59
北朝鮮や中国も打撃できる長射程巡航ミサイルの開発を閣議決定
陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾=ウィキメディア・コモンズ//ハンギョレ新聞社

 日本政府が新型イージス艦2隻を新たに製造し、北朝鮮まで打撃可能な長射程巡航ミサイルの開発を進めることを決めた。日本政府は18日の閣議でこのような内容を決定した。「敵基地攻撃能力」の保有を明文化したわけではないが、内容的に可能になるため、波紋を呼ぶものと見られる。

 日本防衛省は現在、射程距離150~200キロメートルほどの12式地対艦誘導弾の射程距離を5年にわたり1千キロメートルに増やし、レーダー網を潜り抜けるステルス性能も備える計画だ。NHKの報道によると、このように改良された長射程巡航ミサイルは陸上や艦艇、航空機からも発射できるという。日本が長射程巡航ミサイルの開発を進めるのは、今回が初めて。

 射程距離が1千キロメートルになれば、日本から北朝鮮を打撃できるレベルであり、発射位置によっては中国まで到達できるものと見られる。日本政府は巡航ミサイルの開発のために335億円を投じることを決めた。読売新聞は「将来的に敵基地攻撃への活用も可能とみられる」と分析した。日本はまた離島を防御するという名目で、F-15戦闘機に搭載する長射程空対地ミサイル「JASSM」(射程距離約900キロメートル)を米国から導入する案も進めている。

 こうした日本の動きは「専守防衛」の原則に反するとの批判を受けている。日本の憲法第9条は、紛争解決の手段として戦争を放棄し、戦力を保有しないと宣言している。ただし、武力攻撃を受けた時だけ防衛力を行使できるという「専守防衛」の原則が維持されている。立件民主党の安住淳国対委員長は記者団に対し「使い方によっては、専守防衛の考え方からは逸脱する」とし、「国会できちんと論議していない」と反発した。

 加藤勝信官房長官は同日の定例記者会見で「12式地対艦誘導弾の能力向上は、自衛隊の安全を確保しつつ、相手の脅威圏の外から対処を行う、我が国のスタンド・オフの防衛能力を強化するもの」だとし、「いわゆる『敵基地攻撃』を目的としたものではない」と述べた。

 一方、日本政府は地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」配備計画の中止に伴う代替策として、新型イージス艦2隻を新たに建造することにした。新たに建造されるイージス艦を「イージス・システム搭載艦」と命名し、運用主体を海上自衛隊と明記した。新型イージス艦の付加機能と設計上の特徴など詳細は追って検討することにした。

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/974894.html韓国語原文入力:2020-12-1813:49
訳H.J

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