米誌「TIME」誌は、2020年の「今年のエンターテイナー」に防弾少年団(BTS)を選出した。
TIMEは10日夜(現地時間)、「BTSは音楽チャートで最も人気を集めるグループであるだけでなく、世界で最もビッグなバンドとなった」とし「BTSが今年、数枚のアルバムを発表したことで、あらゆる種類の記録を更新し、ポップスターダムの頂点へと上り詰めた」と述べた。昨年の受賞者は、米国の歌手のリゾだった。
TIMEは、BTSがコロナ禍のさなかにありながら絶大な存在感を発揮し、彼らの多くのファンが「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ=BLM)」のような人道主義的支援に取り組んだことも評価すると述べた。TIMEは「BTSのめざましい成功は、ファンダムと大衆音楽の消費についての変化を示している」とし「BTSは(グループとファンとの)人と人との絆が音楽産業さえも支配した研究事例」と評価した。
BTSメンバーのSUGAはTIMEとのインタビューで「僕はまだ、今起きている想像もできない事態のせいで、一歩引きたい時がある」とし「でも自分にこう問いかけるんだ。『僕たちでなければ、誰がやるのか』って」と語った。メンバーのJ-HOPEは「普段からみんなに肯定的なエネルギーを与えられるアーティストになりたかった。そうした考えが僕たちの本気と調和して今の姿を引き出した」と述べた。
TIMEは、BTSのファンダムに関する博士論文を執筆中のアジア系米国人ニコル・サンテロ氏(28)を紹介しつつ、彼らの成功は「代表性の勝利」と評した。サンテロ氏は「私は、私のような人間をこのような主流舞台で見たことがない」とし「私は、起きている時にはBTSに関する仕事をする。これはより深い類の愛だ」と語った。
BTSのリーダーのRMは「僕たちが実際に名声を得たかどうかは分からない」と述べつつ、「一つ確かなことは、人々が韓国の少年たちがやってのけていることを、一種のシンドロームや(一過性の)現象としては受け取っておらず、『(BTSは)良い』と考えているということだ」と述べた。
BTSがTIMEの「今年のエンターテイナー」に選ばれたことで、来年のグラミー賞受賞にも肯定的な影響を及ぼすだろうとの観測が流れている。BTSは先月24日、韓国のポップミュージック歌手としては初めて、米国で最高の権威を誇る音楽賞「グラミー賞」のベストポップデュオ・グループパフォーマンスの候補となっている。