米国が中国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の初期対応に対する批判に執着するよりも、韓国や日本との3カ国協力に集中する必要があるという3カ国の官僚や専門家の指摘が出た。
米国のシンクタンク「アトランティック・カウンシル」は18日(現地時間)、「COVID-19の対応における韓米日3カ国協力に関する勧告」と題した報告書を発表した。同報告書は今月7日、3カ国の高官や専門家がCOVID-19共同対応について議論し、意見の一致を見たことを反映したものだと、アトランティック・カウンシルの戦略・安保センター「アジア安保プログラム」のオ・ミヨン局長が伝えた。
アトランティック・カウンシルはまず、COVID-19パンデミック(世界的な大流行)に対応する上で、専制主義よりも民主主義が有利だというメッセージを効率的に伝えなければならないと勧めた。同機関は「米国は中国のウイルス初期対応と最近の協力努力の失敗にこだわるよりは、韓国や日本と協力してウイルスを克服し、未来のパンデミックに備えて回復力を高めるための国際的共同努力に先導的民主主義国家をつなげることに集中しなければならない」と助言した。さらに「この危機が続く中、民主国家は大衆の信頼の上に作られた透明な政府が回復力のある国際保健システムを導く上でよりよく準備されていることを立証しなければならない」と述べた。3カ国の協力には、中国の虚偽情報や検閲のような行動に責任を問うため、他国と共同で長期的なガイドラインを盛り込んだ声明を発表することも含まれるという。
アトランティック・カウンシルはまた、米国と日本がマスクの大半を中国からの輸入に依存し、品薄状況が続いている点などについて、「韓米日3カ国は特に個人保護装備をはじめ、医療機器・装備の国際供給網を回復し、多様化することに力を合わるべきだ」と勧告した。
アトランティック・カウンシルは国際保健機関を強化することも提案した。先月合意された主要20カ国・地域(G20)特別首脳会議のCOVID-19対応指針をインド太平洋やとそれ以外の地域にわたって具体的かつ測定可能な行動に転換させるうえで、3カ国が主導的な役割を果たすべきだと主張した。これには医療人材と用品の国際的配置とワクチンの配分、世界保健機関(WHO)の改革に向けた調整などが含まれる。
アトランティック・カウンシルは、ASEAN諸国がCOVID-19危機の中で、必須の医療用品とサービス不足に苦しんでいるとし、韓米日3カ国が東南アジア諸国に向けた支援にも力を入れることを求めた。