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北朝鮮の対中国貿易依存度、2018年に91.8%を記録

登録:2019-12-01 23:24 修正:2019-12-02 07:45
貿易協会「2001~2018北朝鮮貿易10大国と品目の推移」 
日本の貿易制裁、開城工業団地の閉鎖など政治状況の影響大きく 
国際社会の貿易制裁に伴い、中国への依存進む
韓国貿易協会の南北経済協力レポート「2001~2018北朝鮮貿易10大国と品目の推移及び示唆点」//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の対中国貿易依存度が2000年代以降増加し続け、2018年には対中国貿易額の割合が全体の90%を上回ったことが分かった。2016年の開城(ケソン)工業団地の閉鎖に続いて、国際社会の対北朝鮮制裁が強化され、貿易相手国の不均衡が深刻化した結果だ。

 韓国貿易協会が1日に発表した南北経済協力レポート「2001~2018北朝鮮貿易10大国と品目の推移および示唆点」によると、北朝鮮の貿易相手国のうち、中国が占める割合は2001年17.3%(金額ベース)から昨年には91.8%となり、5.3倍も増えた。2010年の北朝鮮の貿易相手国2位だった韓国(25.0%)とは、2016年の開城工団の閉鎖と共に、交易が完全に途絶えた。また、2001年には北朝鮮の貿易国1位で、貿易額の割合が当時30.1%だった日本も、北朝鮮への独自制裁により2007年以降以後貿易が中断された。同報告書は「北朝鮮と韓国、中国、日本間の貿易は相互補完的な構造よりは競争的な構図で行われた」とし、「拉致問題や安保関連のキャッチオール規制などで、日本との交易が急激に減ると同時に、韓国や中国との交易が増えた。2010年の韓国の5・24措置(天安艦沈没が北朝鮮の仕業との結論から発表した対北朝鮮措置)で、南北貿易が中断されると、中国との取引が急上昇し、2016年に開城工団が閉鎖された後は、中国貿易依存度が90%に達した」と分析した。2018年、中国を除いた北朝鮮の貿易国の比重は、インドが1.4%、ロシアが1.3%で、微々たる水準だった。また、2001~2018年の北朝鮮の対外貿易上位10カ国の割合の平均は、中国(50.3%)と韓国(17.8%)が上位を占めており、インド(4.7%)や日本(3.4%)、タイ(2.7%)、ブラジル(2.4%)、ロシア(1.9%)、ドイツ(1.2%)、シンガポール(1.0%)、サウジアラビア(1.0%)がその後を続いた。

 同期間中、北朝鮮の輸出上位品目は無煙炭(18.8%)や鉄鉱石(4.2%)、男性用防寒コート(2.1%)、女性用防寒コート(1.7%)、重油(1.7%)など、外貨稼ぎのための鉱物類と安価な労働力を活用した衣類の賃加工品などだった。輸入上位品目は原油(7.2%)や重油(3.7%)、軽油(3.6%)などの石油類が主流を成した。制裁が強化された昨年には無煙炭が制裁品目に含まれ、順位から消えた代わりに、時計やフェロシリコン、かつら、射出機械、タングステンなどが輸出品目の順位に上がった。輸入品目は大豆油や窒素肥料、合繊織物、小麦粉の順だった。

 韓国貿易協会の関係者は「この18年間、北朝鮮の貿易は対外情勢の変化によって貿易相手国と品目が変化する姿を見せた」とし、「これから対北朝鮮制裁が一部緩和されたり、解除されれば、過去の取引が多かった韓国や日本、インドなどとの貿易が増える可能性が高く、特に韓国と日本の一部の化学・電子・機械製品は中国産より優秀で、北朝鮮の需要が多い」と述べた。

キム・ウンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/919136.html韓国語原文入力:2019-12-01 14:41
訳H.J

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