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「世界のGDPの半分を占める東アジア鉄道共同体」の青写真公開

登録:2019-09-05 08:40 修正:2019-09-05 14:00
国土部主催のEARC国際セミナー

「全世界GDP の49.8%占める最大経済圏へ」 
鉄道中心インフラ・経済協力の活性化
北東アジア6カ国に米国参加
4つの鉄道路線・30の事業選抜
「朝米関係の改善時には北も」

東アジア鉄道ネットワーク構築事業//ハンギョレ新聞社

 韓国政府は北朝鮮、中国、ロシア、モンゴル、日本、米国が参加する鉄道連結事業の青写真を公開した。9・19平壌共同宣言1周年に際し、北朝鮮に東アジア鉄道事業を中心にした経済協力構想を伝えたのだ。

 4日、ソウルのコエックス・インターコンチネンタルホテルで、国土交通部が主催する東アジア鉄道共同体(EARC)国際セミナーが開かれた。東アジア鉄道共同体は文在寅大統領が昨年の光復節の演説で提案したもので、北東アジア6カ国と米国の参加のもと、鉄道を中心にしたインフラ投資と経済協力事業を推進する国際協議体だ。ロシア・モンゴル・中国が共同体参加の意思を示し、同日のセミナーにもロシアのウラジーミル・トカレフ交通省次官、モンゴルのバトボルド・サンダグドルジ道路交通省次官、中国のイェン・ホシャン国家鉄道局次官補が参加した。日本の環日本海経済研究所(ERINA)と世界銀行の関係者も参加し、関心を示した。

 基調講演に立ったキム・ガンス韓国開発研究院先任研究委員は、各国の鉄道運営状況を総合し、効率的な物流運送が可能な4つの鉄道路線と30の経済協力事業を選び出した。4路線はソウル~平壌~北京~ウランバートル、ソウル~平壌~ハルビン~チタ、ソウル~元山(ウォンサン)~豆満江(トゥマンガン)~ハバロフスク、釜山~江陵(カンヌン)~豆満江~ハバロフスクで、これらの路線を通じてユーラシア横断ベルト、中‐モンゴル‐ロシア経済鉄道、京元線の復旧、豆満江国際観光共同事業などが可能になると分析した。 キム先任研究委員は「共同体参加国の国内総生産は全世界の49.8%に達し、人口は21億1千万人と世界人口の27.4%を占める」、「東アジア鉄道共同体により国家間の協力が強化された場合、世界最大経済圏に飛躍できる」との見通しを示した。

 北朝鮮も鉄道協力事業に強い関心を示しているが、朝米関係が膠着状態に陥り、進展がない状況だ。6月にウズベキスタンで開かれた鉄道国際協力機構(OSJD)閣僚会議でキム・ギョンウク国土部第2次官は北朝鮮の鉄道相と会談し、東アジア鉄道共同体構想を説明したという。今回のセミナーにも招待したが、北朝鮮は応じなかった。国土部の関係者は、「東アジア鉄道共同体が現実になれば、北朝鮮の実益が最も大きいため、国際情勢がよくなれば参加するだろう」とし、「その前に韓国政府はできる準備をしており、今回のセミナーがその出発点」と説明した。

キム・テギュ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/908493.html韓国語原文入力:2019-09-04 18:35
訳D.K

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