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米国、「北朝鮮の安全を保証しなければならない」…実務交渉に向けたシグナル?

登録:2019-07-15 06:17 修正:2019-07-15 08:09
ポンペオ長官「非核化最終状態、安全の保証」に言及 
北朝鮮が強調する“体制保証”の議題に触れる 
キム・ヒョンジョン次長「米国、北朝鮮の回答待っている状態」
6月30日午前、大統領府で、韓米首脳のほか韓米4人ずつを陪席する「1+4少人数会談」の前に、ポンペオ国務長官などが携帯電話を見ながら会話している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 マイク・ポンペオ米国務長官が「北朝鮮の安全を保証しなければならない」と述べた。米国が北朝鮮との非核化実務交渉を推進している中、北朝鮮が最近強調してきた体制保証の要求に肯定的なシグナルを送り、対話へと呼び込もうとしている。

 ポンペオ長官は、今月12日(現地時間)、ホワイトハウス国家安全保障会議副補佐官出身のセバスチャン・ゴルカ氏が司会を務めるラジオ番組、「アメリカ・ファースト」との電話インタビューで、先月30日にドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の板門店(パンムンジョム)会合に関する質問を受けた。ポンペオ長官はこれに対し、「大統領が北朝鮮指導者らと相当な時間を過ごす機会を持ったこと、そして私が私のカウンターパートと時間を過ごし、我々が共有した目標、すなわち我々が望む最終状態(エンド・ステート)とそれにいかに到達するかについて話し合うことができたのは、実に注目すべき出来事だった」と述べた。

 ポンペオ長官はさらに、「我々はこれをきちんと成し遂げなければならない。私たちは北朝鮮住民のために、これをもっと良いものにしなければならない」としたうえで、「我々は、北朝鮮が必要とする安全の保証(に向けた条件)が整うよう、しっかり取り組まなければならない」と述べた。そして、「我々が正しくかつ十分に、そして完全に検証できる方式で、非核化の目標を達成できるなら、それは真に歴史的な業績になるだろう」と述べた。

 これは北朝鮮との交渉で「完全な非核化」が究極的な目標という点を再確認したうえで、非核化の最終状態に対する定義とそれに至るロードマップへの合意がまず必要であるという点を重ねて強調したものだ。同時に、北朝鮮の関心事である体制保証にも米政府が意志があることを明らかにしたものだ。体制保証の方法には、韓米合同演習の中止や不可侵条約、相互連絡事務所の設置、終戦宣言、平和協定の締結などが取り上げられてきた。

 「安全の保証」ないし「体制保証」は、金正恩国務委員長が4月にロシアのウラジーミル・プーチン大統領、6月に中国の習近平国家主席とそれぞれ行った首脳会談で、制裁の解除よりもより重要視した事案だ。最近、北朝鮮に「柔軟なアプローチ」(スティーブン・ビーガン国務省北朝鮮政策特別代表)を強調する米国が、北朝鮮が望む議題に触れたものと見られる。

 朝米実務交渉の再開時期と関連し、ポンペオ長官は先月30日、記者たちに「7月中旬」と言及したが、まだ具体的な動きは見られない。キム・ヒョンジョン大統領府国家安保室2次長は12日、ホワイトハウスでチャールズ・クーパーマン国家安保会議副補佐官に会った後、記者団に「もう少し見守らなければならないようだ。(米国は)北朝鮮の回答を待っている」と述べた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/901742.html韓国語原文入力:2019-07-14 21:01
訳H.J

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