日本の安倍晋三首相が「条件をつけずに北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会いたい」と、朝日首脳会談への強い意志を示した。
安倍首相は2日付の産経新聞とのインタビューで、「金委員長と会って、率直に、虚心坦懐に話し合いたい」として、このように述べた。安倍首相は「5人の拉致被害者の帰国以来、1人の拉致被害者の帰国も実現していない。問題解決に向け当初から取り組んできた政治家としては痛恨の極みだ」としたうえで、「国際社会との連携と同時に、我が国が主体的に取り組むことが何より重要だ。相互不信の殻を打ち破るためには、私と金委員長が直接向き合う以外ない」と述べた。安倍首相は昨年6月の第1回朝米首脳会談後、何度も「次は私が金委員長と向き合う」と述べてきた。今回は「条件をつけず」という言葉で、さらに積極的な意志を示した。
北朝鮮は、小泉純一郎首相が2002年に平壌で朝日首脳会談を行ってから、日本人拉致被害者5人を返した。また、横田めぐみさんを含む8人は死亡したと通知した。しかし、日本政府は「8人が死亡したという発表をそのまま信じるわけにはいかない」として対立している。安倍首相は、小泉首相の訪朝時に官房副長官として同行し、拉致被害者問題に対する強硬世論を主導して政治的に浮上した。
安倍首相は今回のインタビューで「拉致問題を解決するには、まず日朝平壌宣言にのっとって国交正常化することだ」とし、「(金委員長が)国家にとって何が最善なのか、柔軟かつ戦略的に判断できる指導者だと期待している」と述べた。また、先月27日、米国でドナルド・トランプ大統領と「ゴルフ場まで車で移動する50分間、拉致問題などについて話し合った」と明らかにした。
しかし、最近、朝日の公式交渉が行われた痕跡は見当たらない。日本政府は先月発表した外交青書で、北朝鮮に対する「圧力を最大限に高める」というは昨年まで表現を削除したが、北朝鮮に対する独自制裁は2年間延長した。