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米国、ハノイでの“ノー・ディール”以降初の対北独自制裁

登録:2019-03-23 06:56 修正:2019-03-23 08:50
財務省、北朝鮮の制裁回避助けた容疑で中国海運会社2社を制裁措置リストに 
瀬取りが疑われる北朝鮮の船舶数十隻のリストも更新 
ムニューシン長官「北朝鮮の非核化に専念…引き続き制裁履行する」 
「完全な非核化」要求し、北朝鮮に対する強力な制裁の意志示す 
米財務省が今月21日(現地時間)、北朝鮮の制裁回避を助けた容疑で中国海運会社2社を制裁リストに載せる際、北朝鮮の瀬取りが行われているところを示した地図を公開した//ハンギョレ新聞社

 米国が第2回朝米首脳会談が物別れに終わってから初めて独自の追加対北朝鮮制裁に乗り出した。北朝鮮に「完全な非核化」を求める米国が、制裁への強い意志を示し、圧迫を強めている。

 米財務省は21日(現地時間)、傘下の外国資産管理室(OFAC)が北朝鮮の制裁回避を助けた容疑で、大連ハイボ国際貨物と遼寧ダンシン国際運送など2社の中国海運会社を制裁リストに加えたと発表した。

 大連ハイボは、米国の独自制裁対象に指定された白雪貿易会社に物品とサービスを提供したり支援した容疑で制裁リストに載せられた。白雪貿易会社は北朝鮮偵察総局傘下の企業だ。財務省は、大連ハイボの収益が北朝鮮政権や労働党に利益を与えたと評価した。大連ハイボは2018年初め、中国大連で北朝鮮船籍の船舶に貨物を積み、南浦(ナムポ)にある白雪貿易会社に輸送したと、米財務省は発表した。

 遼寧ダンシンは、欧州連合(EU)国家にある北朝鮮の調達関連官僚が、北朝鮮政権のために物品を運用し購買できるよう常習的に欺瞞的行為を行ってきたと、財務省が説明した。今回の制裁により、これら両社の米国内の資産は凍結され、米国人がこれらの企業と取引する行為も禁止される。

 今回の措置は2月27~28日にベトナムのハノイで開かれたドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の2回目の首脳会談が物別れに終わった後、3週間で発表された。ハノイでの“ノー・ディール”以降、米国は北朝鮮に「対話の扉は開かれている」としながらも、核・ミサイルなどすべての大量破壊兵器(WMD)を放棄することを求める一方、「非核化が実現するまで対北朝鮮制裁は続く」と強調してきた。今回の追加制裁で米国は、北朝鮮が非核化措置を履行しなければ、瀬取りなどの海上取引を封鎖し、北朝鮮への資金流入を遮断するという意志を示したものとみられる。「非核化なしには制裁緩和もない」と実際に圧迫を強化することで、北朝鮮を対話のテーブルに引き出す狙いといえる。

 また、財務省はこの日、国務省や沿岸警備隊と共に、昨年2月に発表した北朝鮮の違法海上取引に関する注意報を1年1カ月ぶりに更新したと発表した。財務省は、北朝鮮の石油タンカーとの瀬取りに関わったか、北朝鮮産の石炭を輸出してきたものとみられる数十隻の船舶リストを追加した。石油の瀬取りに関わった北朝鮮船舶28隻と、北朝鮮の石油タンカーとの瀬取りに関わったと疑われる第3国の船舶18隻がリストに加えられた。2017年8月以来、北朝鮮の石炭輸出にかかわった船舶49隻も新たに追加された。合わせて95隻で、昨年2月23日に発表した制裁対象船舶(北朝鮮と第3国を含む)28隻に比べて大幅に増えた。特に、船舶対船舶の瀬取りの疑いのある18隻のリストには、ルニス(LUNIS)という韓国船籍の船舶も含まれ、注目を集めている。

 米財務省は、北朝鮮の不法海上取引に関する注意報で「北朝鮮は昨年、国連が禁止した瀬取りを通じて精製油を最小263隻のタンカーから引き渡された」とし、「これらの石油タンカーが完全に積載されたなら、北朝鮮は安保理決議第2397号によって認められた精製油(年間50万バレル)の7.5倍以上の378万バレルを輸入したことになる」と説明した。

 財務省は「今日の措置は国際制裁および米国の独自制裁を回避するための北朝鮮の欺瞞術を示すもの」だとし、「米国政府は国連安全保障理事会決議の履行に専念している」と強調した。

 スティーブン・ムニューシン財務長官は「米国と協力国は北朝鮮の『最終的かつ完全に検証された非核化』(FFVD)を達成するために専念しており、北朝鮮に関連する国連安保理決議案の履行が、成功をもたらす結果のために重要だと信じている」と述べた。また「財務省は米国の独自制裁を引き続き履行する」とし、「北朝鮮との違法取引を隠すため欺瞞術を使う海運会社は、大きな危険に直面することをここで明確にする」と警告した。

 「スーパータカ派」のジョン・ボルトン国家安保補佐官も加わった。彼は同日、ツイッターに財務省の発表内容を掲載し、「財務省が今日重要な行動を取った」として、「海運会社は北朝鮮の違法海上運送行為を中断させるために、さらに行動しなければならない。すべての人が北朝鮮の制裁回避に関与しないよう、自らの行為に注意すべきだ」と述べた。彼はこれに先立って行ったあるラジオとのインタビューで、「中国は今年、北朝鮮を十分に強く圧迫する問題において鍵を握ることができる」とし、対北朝鮮制裁への協調を圧迫した。ハノイ首脳会談後、対北朝鮮制裁の“威力”を強調し、「テコは北朝鮮ではなく、米国にある」と言ってきた彼が、対北朝鮮圧迫ムードを一層高めている。

 外交界では「米国がハノイ首脳会談の決裂以降、一定の時間が過ぎたにもかかわらず、北朝鮮の肯定的な回答がないと判断し、昨年12月以前の定例的制裁・圧迫の局面に復帰しているようだ」という見通しを示した。米国は北朝鮮との対話が膠着状態に陥った昨年下半期、約1カ月の周期で北朝鮮に対する独自制裁を発表し、北朝鮮を圧迫した。米国は昨年10月、北朝鮮のマネーロンダリング(資金洗浄)に関わった容疑で、シンガポール企業2社と個人1人を独自の制裁対象リストに追加し、11月には北朝鮮の石油輸入にかかわった疑いで、南アフリカ共和国国籍の個人1人を制裁リストに載せた。12月には人権蹂躙を理由にチェ・リョンヘ北朝鮮労働党中央委員会副委員長ら北朝鮮政権の主要関係者3人を制裁対象に指定した。

 最近、チェ・ソンヒ外務次官を通して「交渉中断の考慮」まで言及した北朝鮮の反応が注目される。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/886956.html韓国語原文入力:2019-03-22 19:28
訳H.J

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