ムン・ヒサン国会議長が天皇は慰安婦被害者に謝罪すべきという趣旨で発言したことについて、河野太郎日本外相が「発言には気をつけていただきたい」として、不快感を示した。
フィリピンを訪問中の河野外相は10日、ムン議長の発言に関する質問に対し、「韓国の国会議長秘書室から、ムン議長の発言は本来の意図とは異なる内容で報道されたという声明が出された。韓国政府からも、この件について説明があった」としたうえで、(ムン議長は)発言に気をつけていただきたいと思う。この問題(慰安婦被害者問題)は「(2015年末の)日韓(慰安婦)合意で完全最終的に決着したと考えており、韓国側も特に再交渉やその他を求めていない。しっかりと正しい認識で発言していただきたい」と答えた。
これに先立ち、「ブルームバーグ」は8日、ムン議長が明仁天皇を「戦争犯罪に関わった主犯の息子」と称し、慰安婦被害者問題の解決のためには「日本を代表する首相やまもなく退位する(明仁)天皇の一言でいいのだ。高齢になった慰安婦被害者の手を握り、申し訳なかったと一言言えば、それで(慰安婦被害問題は)解決されるだろう」と述べたと報じた。日本のマスコミは「ブルームバーグ」の報道を受け、これを主要ニュースとして取り上げた。
河野外相は今月27日から28日までベトナムのハノイで開かれる朝米首脳会談を控え、日本と米国の連携について質問を受け、「日本と米国は常に北朝鮮問題について意見交換を行っている。我々(日米)は一枚岩と言っていいと思う」と述べ、日米の連帯を強調した。