石破茂・元自民党幹事長が、韓国最高裁(大法院)判決以後に高まった反韓世論と関連して、独立国だった韓国を併合し創氏改名をした歴史を日本人が認識する必要があると話した。石破元幹事長は9月、自民党総裁選挙で安倍晋三首相と一騎打ちした。
産経新聞は1日、石破元幹事長が前日に行った早稲田大学での講演で、韓国最高裁判の強制動員損害賠償判決で梗塞した韓日関係と関連して「今回の判決は国際法的に誤り」と話したと伝えた。彼はしかし「(植民支配が)合法的だったとしても、独立国だった韓国を併合して(彼らの)姓を変えた歴史があったという事実を認識する必要がある」と話したと伝えた。今回の判決は誤りという日本政府の立場を支持しながらも、植民支配と侵略の歴史を再確認し、韓日関係をむやみに悪化させてはならないという持論を明らかにしたと解釈される。
朝日新聞も2日、日本政府、韓日請求権協定で日本から資金を支援されたポスコなど韓国企業、強制動員被害者を雇用した日本企業が参加する基金を作り、事態を解決しようというシン・ガクス元駐日韓国大使の寄稿を掲載した。
自民党内の右派政治家は、植民支配と侵略をどのように見るかを意味する「歴史認識」により大きく二つに分かれる。安倍首相など極右側では「日本の子どもたちにこれ以上謝罪の宿命を負わせることはできない」(2015年8月安倍談話)として強硬な立場を維持しているが、穏健保守側では日本が誤りを謙虚に受け入れる周辺国外交をしなければならないとして対抗している。
問題は、日本社会の右傾化が進み穏健保守の位置づけが弱まっていることだ。一時極右保守に挙げられた中曽根康弘元首相までが2015年に安倍首相を牽制して「一つの民族が被った傷は、三代百年間は消えない。日本は将来を考えて、近隣国と安定した関係構築のために絶え間ない対話を通じて、さらに深い相互理解と協力の道を進まなければならない」と話した。