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米国、南北鉄道調査を「全面支持」…北朝鮮と対話も「日程調整中」

登録:2018-11-22 06:15 修正:2018-11-22 08:03
韓米作業部会、初の会議で 
 
ビーガン代表に会ったイ・ドフン本部長 
「鉄道連結に向けた共同調査への支持を確認」 
政府関係者も「細部の調整を残すのみ」 
 
1カ月に2回の「定例化」にも合意 
朝米高官級会談再開が視野に入ったとの見通しも 
ポンペオ長官「朝鮮半島の平和と北朝鮮の非核化 
南北関係の進展に後れを取らぬよう」
イ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長が今月20日午後(現地時間)、ワシントンの駐米大使館で、韓米作業部会の初会議の結果をブリーフィングしている=ファン・ジュンボム特派員//ハンギョレ新聞社

 米国が南北鉄道連結のための共同調査を全面的に支持するという意思を表明した。非核化に向けた朝米交渉の見送りと共に、遅れを取っていた南北鉄道の連結事業が加速化するものと見られる。

 イ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長は20日(現地時間)、ワシントンで米国務省のスティーブン・ビーガン北朝鮮政策特別代表と韓米作業部会の初会議を行った後、韓国特派員団に「米国側が南北鉄道共同調査事業に対し、全面的支持、強い支持(strong support)を確認すると明らかにした」と伝えた。

 作業部会の会議に詳しい政府高官は「南北鉄道連結事業が主な議題ではなかったが、会議で話し合われた」とし、「これまで韓米協議を通じて進展があり、技術的な細部事項についての調整を残すのみ」だと話した。同高官は「技術的な細部事項」は「深刻な問題ではないが、なるべくきちんと整理して前に進むためのもの」だとしたうえで、「政府の目標は(共同調査の後)年内に着工式を行うこと」だと明らかにした。

 南北は当初、京義線鉄道の現地共同調査を10月下旬から実施し、11月末から12月初めに連結着工式を行うことで合意した。しかし、朝米非核化交渉に進展が見られない中、まだ南北共同調査すら始まっていない。米国側は「南北関係の改善と北朝鮮の非核化が歩調を合わせなければならない」とし、「南北関係過速度論」を展開した。

 米国が鉄道共同調査事業に「全面支持」を示したのは、この事業にブレーキをかけないことを確認すると共に、朝米対話でもある程度進展があることをほのめかしたものとみられる。今月8日に予定され、前日に取りやめになったマイク・ポンペオ国務長官と金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長兼統一戦線部長の高官級会談が視野に入ったのではないかという見通しも示されている。政府高官は「米国の言う通り、来年初めに朝米首脳会談を開催するためには、今頃から協議を始めなければならない」とし、「高官級会談の日程について、朝米が引き続き話していると聞いた」と話した。

 イ本部長とビーガン特別代表は、作業部会の会議をできるだけ定例化することで合意した。政府高官は「月に2回ほど協議ができれば良い」と話した。韓米作業部会には、韓国側からイ本部長を議長に、チョン・ヨンドゥ北朝鮮核外交企画団長らが出席している。米国側からは、ビーガン特別代表を議長に、アレックス・ウォン国務次官補(東アジア・太平洋担当)、マーク・ランバート北朝鮮担当副次官補代行、アリソン・フッカー国家安全保障会議(NSC)朝鮮半島担当補佐官らが出席する。事案によっては、大統領府や他の省庁も柔軟に参加する予定だ。

 作業部会は、非核化や南北協力、制裁の履行をめぐる体系的協議のため、韓国の提案によって立ち上げられた。「南北関係が朝米対話より早く進んでいる」という米国内の懸念を解消しようという意図もある。ポンペオ国務長官は同日の記者会見で、北朝鮮関連の質問に対し「我々は朝鮮半島の平和と北朝鮮の非核化が南北関係の進展に遅れを取っていないことを明らかにしたいと韓国に明確に伝えた」とし、「それがビーガン特別代表が率いる作業部会の目的」だと述べた。また、「我々はそれら(南北関係と非核化)が共に進むものと考えている。重要な並行過程だと捉えている」とし、「作業部会は南北関係と非核化がそのようなやり方(平行過程)として持続できるように考案された」と述べた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/871136.html韓国語原文入力:2018-11-21:17
訳H.J

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