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トランプ、北朝鮮の西海発射場解体“歓迎”…ポンペオ「金正恩が約束履行」

登録:2018-07-25 22:24 修正:2018-07-26 14:29
朝米首脳会談後続協議の呼び水になるか関心 
ポンペオ「監督官の配置を要求してきた」と物足りなさも
ドナルド・トランプ米大統領が24日、海外参戦した勇士会行事での演説中、明るい表情をしている=カンザスシティ/ロイター聯合ニュース

 北朝鮮が平安北道鉄山郡(チョルサングン)東倉里(トンチャンリ)の西海(ソヘ)衛星発射場の解体作業を始めたことに対し、ドナルド・トランプ米行政府は恵みの雨に会ったように歓迎の立場を出した。小康状態に陥っていた朝米首脳会談の後続協議に動力を吹き込む呼び水になるかに関心が集まっている。

 トランプ大統領は24日(現地時間)、ミズーリ州カンザスシティで開かれた海外参戦勇士会全国大会での演説で「北朝鮮が核心ミサイル試験場の解体手続きを始めたことを示す新たな写真が今日出てきた」として「私たちはそれを歓迎する」と話した。さらに「私たちは北朝鮮の非核化、朝鮮半島およびアジア全体の繁栄と安保、平和という新しい未来を追求する」として「金(正恩)委員長とのファンタスティックな出会いを持った。そして(後続措置が)とてもよく進行しているようだ」と評価した。

 トランプ大統領は、米軍の遺骨送還と関連しても「私たちは韓国に命を捧げた皆さんの戦友の遺骨が帰ってくるよう努力している。戦没将兵がはやく家に戻って、米国の地に安らかに安置されることを希望する」と述べた。

 マイク・ポンペオ国務長官も、米豪外交・国防長官会議後の記者会見で「北朝鮮のミサイルエンジン実験場についての報道を見た」として「金委員長がシンガポールでトランプ大統領にした約束に完全に符合する」と話した。西海衛星発射場は、朝米首脳会談で金委員長が閉鎖を約束したミサイルエンジン実験場がある所だ。

 ただし米行政府は、豊渓里(プンゲリ)核実験場爆破の時と同じように、西海衛星発射場の解体作業に外部専門家の参加がなかったことに物足りなさを示した。ポンペオ長官は「エンジン実験場解体の時、金委員長の約束どおり現場に監督官を配置できるようにしてほしいと要求してきた」と述べ「今日はここまでにする」として言葉を控えた。ヘザー・ナウアート国務省報道官も「検証が他の何よりも重要だ」、「米国政府が追求するのは、適法なグループが参加して適法な国家によってなされる検証」と話した。

北朝鮮の金正恩国務委員長が昨年11月、「火星-15」型大陸間弾道ミサイルが積まれた移動式発射車両を視察している//ハンギョレ新聞社

 一方、北朝鮮が平壌近郊の大陸間弾道ミサイル(ICBM)組立施設も解体した情況が捉えられた。「アメリカの声」(VOA)放送は25日、「平安南道平城(ピョンソン)のある工場敷地に建てられたミサイル組立施設が痕跡をなくした」と伝えた。この放送は、20・21・24日に平城の3・16自動車工場一帯を撮影した衛星写真を分析した結果、こうした事実が確認されたと伝えた。

 これに先立ってこの放送は、北朝鮮が昨年11月29日に試験発射した大陸間弾道ミサイル級「火星-15」型がこの施設で組み立てられて移動式発射車両(TEL)を利用して移送されたと推定したことがある。当時、金正恩国務委員長はこの組立施設に隣接している自動車工場で「火星-15」型を積んだ移動式発射車両の移動を指揮した。ただし、「アメリカの声」は大陸間弾道ミサイル組立施設は数日で再設置が可能と伝えた。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/854813.html韓国語原文入力:2018-07-25 16:33
訳J.S

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