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金委員長、「強硬派」のボルトン補佐官に「二人で写真撮ろう」提案した理由とは?

登録:2018-07-02 06:27 修正:2018-07-02 09:05
ボルトン補佐官、フォックスニュース出演し朝米首脳会談の裏話紹介 
「金委員長、強硬派にあなたは悪い人ではないことを示したいと言った」 
北朝鮮の「労働新聞」が6月12日にシンガポールのカペラホテルで金正恩委員長がボルトン米ホワイトハウス国家安保会議補佐官と握手する様子を翌日付で報道した写真/聯合ニュース

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が6・12シンガポール朝米首脳会談の昼食会の途中、ボルトン米ホワイトハウス国家安保会議(NSC)補佐官に「二人で写真を撮ろう」と突然提案したと、ボルトン補佐官が1日に明らかにした。

 「スーパータカ派」のボルトン補佐官は「先に非核化してから見返りを提供する」ことを内容とする「リビアモデル」を主張し、北朝鮮の非難と反発を招いた当事者だ。朝米首脳会談当時も、金委員長とボルトン補佐官の“ぎこちない対面”に関心が集まった。

 ボルトン補佐官は同日、米国の「フォックスニュース」の「フォックス・ニュース・サンデー」とのインタビューで、このような会談の裏話を語った。ボルトン補佐官は、北朝鮮が過去、自分を「人間ごみ」などと猛非難したことを言及した後、「昼食会の途中、突然、金委員長が『私たち二人が一緒に写真を撮らなければならない。私は(北朝鮮にいる)強硬派にあなたがそんなに悪い人ではないことを示す必要がある』と言った」と明らかにした。ボルトン氏は、朝米首脳会談は「一対一の会談が予想だにしなかった肯定的な結果をもたらすことを示す証拠」だとも述べた。

 ボルトン氏は同日に放送された「フェイス・ザ・ネイション」とのインタビューでは、米国は1年以内に北朝鮮の核兵器と弾道ミサイルを解体する計画を持っており、マイク・ポンペオ国務長官が近く北朝鮮とこの計画について論議するだろうと述べた。

 ボルトン氏は2003年、金正日(キム・ジョンイル)総書記を「暴君のような独裁者」だと非難して、北朝鮮から「人間ごみ」や「吸血鬼」と非難されるなど、北朝鮮と悪縁が深い。今回の朝米首脳会談を推進する過程でも、彼が「リビアモデル」を強く主張し、朝米首脳会談が取りやめになる危機をもたらした。

 トランプ大統領も会談直後、放送インタビューで、「今日、私は彼(金正恩委員長)にボルトンも紹介した。非常に興味深い出来事だった」とし、「対話が終わる頃には(雰囲気が)良かった。私は彼らが(互いに対して)信頼を持てるようになったと思う」と述べた。

 北朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」も、会談直後の先月13日、朝米首脳会談のニュースを大々的に報道し、金委員長が明るい笑顔でボルトン補佐官と握手する写真を掲載した。この写真は、ボルトン補佐官が言及した「金正恩委員長とのツーショット写真」ではなく、拡大首脳会談に先立ち、同席者と握手を交わすものだ。

 一方、トランプ米大統領は1日に放送された「フォックスニュース」とのインタビューで「北朝鮮は非核化交渉に非常に真剣に取り組んでいる」と述べたと、AFP通信が報道した。トランプ大統領は「私は彼らがそれ(非核化)について非常に真摯だと思う。私は彼らがそうする(非核化を行う)ことを望んでいると思う」と述べた。彼は北朝鮮の金正恩国務委員長との関係について「我々は良いケミストリーを持っている」と強調した。

パク・ミンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/851453.html韓国語原文入力:2018-07-02 00:43
訳H.J

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