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トランプ大統領「誰しもゲームはする」…二日で急きょ中止から再推進へ

登録:2018-05-28 06:00 修正:2018-05-28 14:14
トランプ、朝米首脳会談めぐり2泊3日の神経戦 
「暖かい声明」→「6月12日になる可能性もある」→「延長もあり得る」 
二日間、段階的に首脳会談の実現可能性を高める
トランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩国務委員長//ハンギョレ新聞社

 「誰しもゲームはするものだ」

 ドナルド・トランプ大統領は「6月12日シンガポール会談」を取り消す書簡を発表してから1日経った25日(現地時間)午前、朝米首脳会談に対する記者団の質問にこのように答えた。「会談中止の書簡」は朝米会談をなかったことにするためではなく、“取引の達人”と呼ばれる自分が繰り出した戦略の一環ということだ。

 トランプ大統領は実際、24日午前、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長宛てに公開書簡を送り、会談中止を宣言してから8時間後に北朝鮮のキム・ゲグァン外務省第1副相が「首脳会合」が切実に必要だとしたことを受け、25~26日の2日間にわたり会談実現の可能性を段階的に高めた。

 トランプ大統領は25日午前8時20分、ツイッターに「北朝鮮がとても暖かく生産的な声明を発表したという良い知らせを聞いた」としたうえで、「我々は、それがどのように進むかを見守ると共に、長く持続的な繁栄と幸福をもたらすことを望んでいる。ただ、時間と(才能だけが)解決してくれるだろう」という書き込みを残した。キム副相の談話をかなり肯定的に評価したわけだ。

 トランプ大統領はまた、海軍士官学校の卒業式典で祝辞を述べるためにホワイトハウスを発つ前、朝米首脳会談開催の可能性を尋ねる記者団に「私たちは今彼ら(北朝鮮)と話をしている。どうなるか見守ってみよう」とし、首脳会談の火種を蘇らせるための非公開接触が始まったことを明らかにした。彼はこの場で「彼ら(北朝鮮)は、それ(朝米首脳会談)を切に願っている。私たちもそうしたい」としたうえで、「もしかすると(6月)12日になるかもしれない」とし、(会談中止の)書簡を発表した翌日に、予定通り朝米首脳会談が実施される可能性について言及した。

 トランプ大統領は25日夜、ツイッターに「(朝米)首脳会談を復活させる問題をめぐり、北朝鮮と非常に生産的な対話をしている」とし「(朝米会談が)開かれるなら、同じ日(6月12日)にシンガポールで行うことが維持されそうだ」と明らかにした。朝米接触を通じて、当初の計画通りに「6月12日、シンガポール」で首脳会談を開く方向で、かなり意見の接近が行われたことを示唆したのだ。さらに、「必要なら、(会談が)その日(12日)を越えて延長されることもあり得る」と明らかにした。会談で成果を上げるために、期間を延長する可能性もあることを示している。

 トランプ大統領が夜にツイッターの書き込みを掲載するのは珍しいことではない。彼が朝米首脳会談とこれを通じた北朝鮮核問題の解決に高い関心を持っていることを反映したものと言える。一部の専門家は、会談の延長に対するトランプ大統領の言及を、シンガポールで「南北米終戦宣言」が実現する可能性を示唆したものと見ている。

 トランプ大統領は26日(韓国時間27日)、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が南北首脳会談に対して発表する直前、「それ(6月12日の朝米首脳会談開催の検討)は変わっておらず、とてもうまく進んでいる」とし、朝米会談が実現する可能性を事実上確認した。ニューヨークタイムズ紙は首脳会談の中止をめぐるトランプ大統領のジェットコースターのような動きについて、「驚きの連続で目が回るほどのどんでん返し」だとし、北朝鮮と「言葉の爆弾」での戦争を行った後、首脳会談の受け入れることで、急きょ和解モードに転じた時(今年3月初め)と同様、華麗な「外交的ダンス」を見せてくれたと指摘した。

 側近たちも、朝米首脳会談の実現可能性を裏付けた。ホワイトハウスのサラ・ハッカビー・サンダース報道官は25日の定例記者会見で、朝米首脳会談の再推進問題と関連し、「会談が6月12日開かれるならば、私たちは準備ができており、それと関連したことに必要なら何でもする用意がある」と話した。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/846433.html韓国語原文入力:2018-05-27 21:47
訳H.J

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