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「被害者が名乗り出て申告しろ」日本の事務次官セクハラ事件対応に批難高まる

登録:2018-04-18 23:04 修正:2018-04-19 07:18
財務省事務次官、女性記者への常習セクハラ露見 
録音ファイル公開されたが次官は全面否定 
麻生財務相「被害者の申告がなければ」2次被害批判
麻生太郎財務相=資料写真//ハンギョレ新聞社

 「(セクハラ被害者)本人が申告しなければ調査のしようがないではないか」

 日本の財務省事務次官が女性記者に対して常習的にセクハラをしたという暴露が出た中で、麻生太郎財務相兼副首相が17日、被害者自身が名乗り出て申告しなければ調査できないという趣旨の発言をした。セクハラ自体も問題だが、日本政府の対応が2次被害を招くという批判が殺到している。

 この問題は12日、週刊誌<週刊新潮>の暴露で明らかになった。福田淳一財務事務次官が食事の席で女性記者に対し「キスしてもいいか」、「抱いてもいいか」などと常習的にセクハラ発言をしていたという報道だった。事務次官は、職業公務員の中で最高位職に該当し、財務省は最近森友学園スキャンダルと関連して公文書を改ざんしていたことが明らかになった官庁だ。週刊新潮は、福田次官が森友学園スキャンダルに関して女性記者が質問すると、「胸触っていい?」とも言ったと伝えた。福田事務次官と被害者の対話と見られる録音ファイルも公開した。

 福田次官はコメントを通じてセクハラはしていないと否定した。「恥ずかしい話だが、業務時間終了後、時には女性が接客しているお店に行き、お店の女性と言葉遊びを楽しむようなことはある」としつつも「女性記者と性的な対話をやりとりしたことはない」と主張した。

 財務省は福田次官が否定しているので、事実確認が必要だとし、各報道機関に協力公文を送った。財務省が指定した弁護士事務所が調査するので協力してほしいという内容で、事実上被害者が先に名前を明らかにし申告しろということだ。麻生副首相は「セクハラ暴露にあった人の立場も考えるべきではないか」として「福田次官の人権はないというのか」とも話した。

 野党の立憲民主党の枝野幸男代表は「(被害者が)名乗りを上げろという財務省の強圧的態度は、2次被害が発生する可能性があることを公然と言っている。事件の全貌を明らかにすることは重要だが、財務省の対応自体が深刻な問題」と述べた。

 与党内からも批判が出ている。野田聖子総務相は「性暴行被害者は家族にも相談できないのが現実だ。(政府の対応に)違和感を感じる」と話した。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/841105.html韓国語原文入力:2018-04-18 19:59
訳J.S

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