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スウェーデンに行ったリ・ヨンホ外相…「抑留米国人釈放」議論したもよう

登録:2018-03-16 22:25 修正:2018-03-17 09:23
朝米首脳会談受諾後、初の海外歴訪に関心 
「抑留米国人釈放」朝米信頼構築の第一段階 
米国務省は米国政府要人との接触可能性を一蹴
北朝鮮のリ・ヨンホ外相(右)が15日、スウェーデンのストックホルム空港に到着している=ストックホルム/AFP聯合ニュース

 北朝鮮のリ・ヨンホ外相が15日午後(現地時間)、スウェーデンのストックホルムを訪問し、マルゴット・バルストロム外相と二日間の日程で会談に着手した。ドナルド・トランプ米大統領が、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長の首脳会談招請を受諾した後になされるリ外相の初の海外歴訪だ。

 今回の両国間外相会談では、北朝鮮に抑留中の韓国系米国人3人の釈放問題が最も重点的に議論された可能性が高く見える。これに先立ってスウェーデン外交部も14日「バルストロム外相との会談は、米国、カナダ、オーストラリア国民の保護権限を持っているスウェーデンの領事責任問題に集中するだろう」と明らかにした。

 このことから、抑留米国人の懸案である健康状態や釈放のための北朝鮮内の法律的問題解決などに関する協議が交わされたと予想される。北朝鮮に大使館を置いているスウェーデンは、これまで北朝鮮を訪問する米国人の領事業務を代行したり、抑留者の釈放問題については米国政府に代わって北朝鮮と協議をしてきた。

 突発変数がない限り、米国人釈放問題は朝米首脳会談を控えて両国間の信頼構築のための予告された手順と見える。ジョセフ・ユン前国務省対北朝鮮政策特別代表も15日、引退後初めてCNN放送に出演し「彼ら(北朝鮮外交官たち)にとって、収監者を解放し家族と再会させるとても良いタイミングであり、それ自体が肯定的メッセージになると強調した」と話した。

 スウェーデン外交部が、国連安全保障理事会の優先議題である朝鮮半島の安保状況についても議論するだろうと予告した点から見て、朝米首脳会談の場所や北朝鮮の非核化意志に対する意見も交換したものと推定される。だが、朝米首脳会談がスウェーデンで開かれる可能性はほとんどないばかりか、北朝鮮も敏感な非核化問題についてスウェーデンに深い話をしなかったものと予想される。

 リ外相が米国政府要人と接触する可能性について、米国務省のヘザー・ナウアート報道官はこの日、定例ブリーフィングで「私たちはいかなる代表団も(スウェーデンに)送らない」として一蹴した。リ外相とレックス・ティラーソン国務長官の“スウェーデン会合”が言われたりもしたが、ティラーソン長官の突然の更迭で失敗に終わったと見られる。リ外相と北京の首都空港で一緒に目撃されたチェ・ガンイル北米局副局長も、米国政府要人ではない専門家たちとのいわゆる“トラック2”会談のために、近い将来ヨーロッパの別の行き先に行くと発表された。

 一方、トランプ行政府は、朝米首脳会談延期論がワシントンの専門家たちの間で提起されていることに対して、いっせいに反論した。ナウアート報道官は「(延期論は)仮定の話」とし「私たちはまだ具体的日程を決めていないが、信義を守って前に進むことを計画している」と話した。ホワイトハウスのサラ・ハッカビー・サンダース報道官も、ティラーソン長官の更迭などによって準備に支障をきたすのではないかという憂慮に対し「私はいささかの弱点もないと確信している」と話した。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/836443.html韓国語原文入力:2018-03-16 16:48
訳J.S

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