南北、朝米首脳会談準備が足早に進展し、中国外交もせわしくなった。
最大の政治行事である全国人民代表大会(全人大)が閉幕した後、楊潔チ外交担当国務委員が27・28日に韓国を訪問し、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長などと面談する予定だ。12日に北京を訪問したチョン室長に会ったが、半月ぶりに再び顔を合わせることになったわけだ。前回の面談では、中国指導部がチョン室長の北朝鮮および米国訪問の結果を詳細に聴取しただけに、今回の面談では今後の中国の役割についての議論があると見られる。
チョン室長と楊委員の面談が続くのは、2013年に韓国国家安保室長と中国国務委員級に格上げすることで合意したものの定例化などの実質的進展を見られなかった「韓中高位級戦略対話」が定着する可能性を示唆する。
現在、朝鮮半島に関連する議論から中国が排除されているという、いわゆる“チャイナ・パッシング”の憂慮が台頭している中で、中国では北朝鮮との交流の必要性も議論されている。しかし、中国が高位要人を北朝鮮に送る方式については懐疑的な反応が出ている。中国人民大の成曉河教授は、ハンギョレとの通話で「宋濤・中国共産党対外連絡部長が昨年(北)朝鮮を訪問した時、習近平国家主席の特別代表の資格であったが、最高指導者に会えずに帰ってきた」として「これは大きな欠礼であった。中国もこうした失敗を繰り返すわけにはいかないので、先に人を送ることはないだろう」と話した。北朝鮮が先に人を中国に送らなければならないという意味だ。
朝鮮半島問題の核心当事国が会談を進めている現段階で、中国が介入する必要はないという意見も出ている。清華カーネギー研究所の趙通研究員は「中国が排除されるということは冷戦的思考方式」とし「南北、朝米首脳会談でいかなる結果が出ても、中国に否定的な影響を与えるとは思わない」と話した。趙通研究員は「北朝鮮制裁“中国役割論”が今は出てこない状況で、中国も国内問題や米国との貿易戦争対応などに気を回せる状況になった」と付け加えた。