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韓国政府、今度は中日ロに「北東アジア平和体制構築」への協力を説得

登録:2018-03-12 03:08 修正:2018-03-12 08:03
チョン・ウィヨン室長、今日訪中し習近平主席と面会 
「双中断」案への感謝と協調求める見込み 
ロシアには「東方経済に役立つ」ことを強調 
 
ソ・フン院長も今日日本へ 
安倍首相に「北朝鮮の真剣さ」説明する見込み
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今月11日午後、大統領府官邸の小会議室でドナルド・トランプ米大統領に訪朝結果を説明して帰国したチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長(左から2番目)とソ・フン国家情報院長(右)から訪米結果の報告を受けている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 米国訪問を終えて11日に帰国したチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長、ソ・フン国家情報院長が12日から役割を分けて中国とロシア、日本を訪問する。二人は、周辺国に朝米訪問の内容について詳しく説明すると共に、朝鮮半島平和体制の構築に向けた協力を要請する予定だ。特に南北および朝米関係の急進展を歓迎しながらも、朝鮮半島における主導権の喪失を懸念する中国と、北朝鮮の意図を疑いながら「パッシング」を心配する日本などを安心させ、朝鮮半島の平和が周辺国の利益になるという点を強調するものと見られる。

 チョン室長は同日、帰国直後、仁川(インチョン)国際空港で記者団に、「国民の声援のおかげで、4月末の南北首脳会談が実現し、米国と北朝鮮間の首脳会談も実現しそうだ」としたうえで、「今後2回の首脳会談が成功裏に開催され、多くの成果をあげられるよう、外交的にも実務的に準備に万全を期する」と明らかにした。チョン室長は特に「朝鮮半島非核化という目標の早期達成、またそれを通じた朝鮮半島における平和定着に向けた文在寅(ムン・ジェイン)大統領とトランプ大統領の強力な意志、そして二人の決断に敬意を表する。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の勇気ある決断も高く評価する」と強調した。チョン室長とソ院長は、帰国後に大統領府に移動し、文在寅大統領にドナルド・トランプ大統領との面会など、訪米結果を報告した。

 12日からは周辺国家の説得にも本格的に乗り出す。チョン・ウィヨン室長は12~13日の中国訪問に続き、15日までロシアを訪問する予定だ。ソ院長も12日からナム・グァンピョ大統領府国家安保室2次長と共に2日間にわたり日本を訪れる。チョン室長は、中国で習近平国家主席と面会し、南北、朝米間の対話が中国が堅持してきた「双中断」(北朝鮮の核・ミサイル開発と韓米合同演習同時中断)と「双軌並行」(朝鮮半島非核化プロセスと朝米平和協定体制をめぐる交渉の同時推進)案と大きく変わらないことを説明し、協力を求めるものとみられる。習主席は中国最大の政治イベントである両会が開催されているにもかかわらず、チョン室長との面会日程を設けた。また、朝中関係が最悪の状況で朝米対話が進められるだけに、朝鮮半島問題で疎外されるのではないかという中国の懸念を払拭する努力も一緒に行われる見通しだ。大統領府関係者は「中国の『双中断・双軌並行』案が対話局面作りに貢献したという点に感謝の意を表すると共に、中国の役割を強調する」と話した。チョン室長一行は楊潔チ外交担当国務委員や王毅外交部長とも面会するとみられる。さらに、チョン室長はロシアを訪問し、朝鮮半島の平和と安定がウラジーミル・プーチン大統領が推進する「東方経済」政策に役立つという点を説得する計画だという。プーチン大統領との面会についてはまだ調整を続けている。大統領府関係者は「ロシアは今月18日の大統領選挙を控え、韓国の特使団に会うのがどう映るかについて検討しているようだ」と話した。

 日本に向かうソ院長一行は、日本の安倍晋三首相に金委員長が約束した「核・ミサイル挑発の中断」が日本の利益につながる点を説得し、友好国として協力を要請するものと予想される。大統領府関係者は「北朝鮮の真剣さを信じて疑念を晴らし、北東アジア平和体制を作ってみようという趣旨で話すものと見られる」と話した。安倍首相は今月8日「金委員長との面会に出席した当事者に、韓国政府の発表では明らかにならなかった点を直接聞きたい」と述べた。文大統領は米中日ロなど周辺諸国の首脳たちと直接電話会談する案も検討していると、大統領府関係者は明らかにした。

ソン・ヨンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/835601.html韓国語原文入力:2018-03-11 22:14
訳H.J

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