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チョン・ウィヨン室長と会った習近平「朝鮮半島の氷が溶け、花咲く春が来る」

登録:2018-03-13 07:57 修正:2018-03-13 12:02
チョン・ウィヨン室長と35分間会談 
「韓国の努力で朝鮮半島情勢に大きな進展 
朝米対話が行われることになり嬉しい」 
 
両会途中の外交日程は異例 
朝鮮半島情勢への大きな関心を傍証 
 
チョン室長、「中国パッシング」議論を意識 
「中国が大きく貢献…ありがたく思う」
中国の習近平国家主席(右)が12日、北京人民大会堂で中国を訪問したチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長と会って握手している=北京/AP聯合ニュース

 中国を訪問したチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長が、朝鮮半島問題と関連した中国の支持に感謝を示した。中国の習近平国家主席は「韓国の努力で朝鮮半島情勢全般に大きな進展があり、朝米間の対話が実現することになったことを嬉しく評価する」とし、韓国の役割と最近の朝鮮半島情勢の進展を歓迎した。

 12日午前、北京に到着したチョン室長は、中国の楊潔チ外交担当国務委員と4時間以上にわたり面談と昼食を共にしたのに続き、午後5時(現地時間)から人民大会堂で35分間、習近平国家主席と会談し、訪朝、訪米の結果を説明した。大統領府や中国側の発表によると、習主席はチョン特使に「南北首脳会談と朝米対話が順調に行なわれることを期待する」とし支持する意思を表明する一方で、「誠意を極めれば石の上にも草が生える。各国が(朝鮮)半島の非核化と平和・安定の根本目標に集中すれば、朝鮮半島も厚い氷が溶けて花咲く春が来るだろう」と述べた。

 チョン室長は習主席に「最近朝鮮半島状況が肯定的に変化しているのは、中国政府側の、(特に)習近平主席の格別な指導力のおかげだと文在寅(ムン・ジェイン)大統領は考えている」と伝えた。また、「北朝鮮核問題の根源は朝米軋轢」、「南北問題は当事者間の主導的解決」など、中国がこれまで明らかにしてきた原則に触れ、「(中国が)大きく貢献したと考えている」「ありがたく思っている」と明らかにした。

 チョン室長の発言は、最近一部で提起されている「チャイナ・パッシング」論議を意識したものと見ることができる。中国が積極的に参加した国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議の履行過程で、中朝経済協力は破綻した。習主席と金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が政権5年が過ぎても会えていないほどに、中朝関係が以前とは違うのも現実だ。米国と先に接触した北朝鮮が、ミャンマー、ベトナムのように米中間で綱渡りをするとの見通しも出ている中で、韓国政府が中国の努力を特に強調したのは、中国側のこのような懸念を払拭しようとする意味とみられる。

 中国としても、国内政治の最大行事で外交日程が事実上中断される両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議)の期間中に、習主席が直接チョン室長に会ったこと自体が異例という評価が出ている。「習近平2期」人選など重要懸案が依然として審議中であり、習主席も日々各界会議に出席して意見を聴取している状況で、無理に時間をつくったであろうと思われるためだ。特にこの日は、11日に国家主席の任期制限を撤廃した改憲案採決がまさに可決された翌日であり、国内世論の動向にも関心が非常に集まった時だった。それだけ、緊迫して展開する朝鮮半島情勢に大きな関心を持って局面を見守っているという傍証でもある。

 特に、中国側の待遇で目立ったのは「特使」という呼称だった。習主席はチョン室長を「特使先生」と呼び、先立って昼に面談した楊潔チ委員も「文在寅大統領の特使」と呼んだ。この日、官営「中央テレビジョン」(CCTV)のメインニュース「新聞聯播」も「韓国大統領特使のチョン・ウィヨン」と呼称した。チョン室長の訪中は大統領に代わる特使の資格で行われたものではないというのが大統領府と在中大使館の説明だが、中国側が特使レベルの礼遇をしたとも見られる部分だ。ただし、この日の面談の座席配置は昨年5月にイ・ヘチャン特使の時と同様に、習主席が「上席」に座り、チョン室長が「報告者」の席に座る形で、議論の余地を残した。

北京/・ウェヒョン特派員、ソン・ヨンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/835761.html韓国語原文入力:2018-03-12 22:04
訳M.C

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