北朝鮮が昨年、北朝鮮産石炭の全面禁輸を盛り込んだ国連制裁の発効以後にも、ロシアを経由して韓国と日本に石炭を輸出したとロイター通信が報道した。
ロイターは26日、匿名の西ヨーロッパ情報当局関係者3人に確認したとし「北朝鮮が昨年、船でロシアに石炭を積み出し、その後石炭が韓国と日本に運ばれた」として「国連制裁違反に当たる」と報道した。
この報道によれば、北朝鮮は国連安全保障理事会が昨年8月5日に対北朝鮮制裁決議案2371号を通過させ、石炭の輸出を禁止した以後、少なくとも3回にわたりロシアのナホトカ港とホルムスク港に石炭を運んだ。北朝鮮の船舶が載せた石炭は、ロシアの港で荷役されず、他の船舶に移されて韓国あるいは日本に向かったと消息筋は伝えた。
西側のある船舶関連消息筋は、昨年10月、貨物の一部が日本と韓国に到着したと話したと同通信は伝えた。だが「ロイターは、ロシアの港に降ろされなかった石炭と、韓国や日本に運搬された石炭とが同じものであるかは、独自に確認することはできなかった」と説明した。さらに「ロシアから韓国や日本に行った船舶の所有主が、石炭の出処を知っていたかどうかも確認できなかった」と付け加えた。その一方で、米財務省が9月5日に北朝鮮産の石炭をホルムスクに運んだ乙支峰(ウルチボン)6号の所有主を、24日制裁対象者名簿に含めたと説明した。ロイターは18日、ロシア外務部に対し確認を要請したが返事がなかったと伝えた。