登録 : 2017.09.12 08:37 修正 : 2017.09.12 08:59

北朝鮮の輸出第2位の繊維・衣類の輸出を「禁止」 
北への石油供給に初めての「総量制限制」 
北朝鮮の油類収入を30%遮断の「効果」 
金正恩委員長は制裁対象から「除外」

国連安全保障理事会が今月4日、ニューヨーク本部で北朝鮮の核問題をめぐり討論している様子/AFP聯合ニュース
 国連安全保障理事会(安保理)が北朝鮮の6回目の核実験に対応して11日(現地時間)午後、北朝鮮の「纎維および衣類製品の輸出禁止」と北朝鮮に対する「原油・精製油の輸出上限制」を骨子とした対北朝鮮制裁決議第2375号を満場一致で採択した。

 決議の内容によれば、米国の北朝鮮向け原油供給の全面中断要求よりは緩和された内容だが、今後、北朝鮮が追加で戦略的に緊張を高める行為をした場合、制裁を強める根拠を設けたものと思われる。また、北朝鮮労働者の海外送出禁止や金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長を制裁リストに入れるなどの内容は、最終案から外された。「超強硬制裁」を主張してきた米国が「平和的解決」を強調する中国・ロシアの反発に押され、内容がかなり和らいだ格好だ。

 今回の新規制裁の最大の関心事は、中国が米国の北朝鮮向け原油供給の中断要求にどの程度応えるのかであった。今回の決議は、北朝鮮への原油輸出は現在のレベルを超えないレベルで維持し、液化天然ガス(LNG)とコンデンセート(非精製超硬質油)の北朝鮮への輸出は全面禁止した。ガソリン・軽油などの精製油は年間200万バレルを上限として設定した。現在の北朝鮮への輸出規模から半分ほどを制限する数値で、安保理が昨年11月に北朝鮮の5回目の核実験に対応して採択した決議第2321号の石炭輸出上限制と同じ方式だ。加盟国には、毎月北朝鮮への原油など輸出量を国連制裁委員会に報告するようにした。

 米国が当初要求した「全面中断」よりは確実に緩和されたが、最終案が可決されれば、北朝鮮向け石油供給に対する安保理レベルの初めての制裁になる。政府側は原油と精製油を合わせた北朝鮮の油類輸入を約30%遮断する効果があるという見通しを示している。中国は名分を、米国は今後北朝鮮の追加の「挑発」がある場合、石油輸入の上限をさらに下げることができる足場を設けたと見ることができる。

 最終案が可決される場合、北朝鮮の資金源を引き締める核心条項は、北朝鮮の繊維や衣類製品の輸出禁止条項になるものとみられる。繊維製品は、石炭など鉱物資源に続き北朝鮮の2位の輸出品目だ。大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の資料によると、2016年の北朝鮮の繊維製品の輸出は7億5200万ドルで、全体輸出の26.67%を占めた。北朝鮮の衣類輸出は中国から下請けを受けて北朝鮮で賃加工して輸出する構造で、中国が北朝鮮の衣類製品の約80%を輸入することで知られている。外交部当局者は「当初提起された原油供給の禁止は含まれなかったが、衣類の賃加工の制限も(北朝鮮に与える打撃は)大きい」と話した。

 金正恩委員長を制裁対象から除外したことも目を引く。米国が提案した草案には、金委員長をはじめ、妹の金与正(キム・ヨジョン)党宣伝煽動部副部長、パク・ヨンシク人民武力相など5人が制裁対象に上がったが、決議にはパク・ヨンシク人民武力相だけ残った。

 米国が推進してきた北朝鮮労働者の海外雇用全面禁止条項は、新規雇用時に安保理の承認を受ける方向に変わった。すでに海外雇用契約が確定された北朝鮮労働者の数と契約終了予想期限については、該当国が12月14日までに安保理に通知しなければならない。北朝鮮の海外労働者は、世界40カ国あまりに5万人以上いるものと推定される。海外労働者の雇用制限と繊維輸出制裁を合わせ、対北朝鮮収入を約10億ドル遮断できるという試算が出ている。

 草案とは違って、決議には高麗航空も制裁対象に指定しなかった。また、ロシアの石炭が北朝鮮の羅津(ナジン)港を通じて運送される例外条項の廃棄もロシアの頑強な反対に陥った。公海上での大量破壊兵器積載疑惑船舶に対する遮断や臨検条項も、義務・強制条項ではなく「要請」する方式に緩和された。

 政府当局者は「当初独自制裁をはじめ、北朝鮮に対し強力な圧迫に乗り出そうとしていた米国が、中国・ロシアの反発で対北朝鮮制裁の『国際協力』を維持する方へ方向を変えたものとみられる」と話した。外交部当局者も「中国とロシアが強く反発し、米国が現実を反映して政治的に妥協した結果」と分析した。

 一方、中国中央銀行である人民銀行は11日、各金融機関や一部の非金融機関に「国連安保理関連決議の履行に関する通知」という国内措置を下達した。通知文によると、各機関は制裁リストに上がった個人または企業を各社システムで照会し、関連情報が確認されれば人民銀行に報告しなければならない。また、関連する個人または企業の口座の開設や金融取引を停止させ、各種金融サービスも制限することにした。一部では新しい対北朝鮮制裁決議案の採決を控え、中国が自主的な努力を強調しようとする次元で出た処置という分析も出ている。

 キム・ジウン、ノ・ジウォン記者、ワシントン、北京/イ・ヨンイン、キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-09-12 08:04
http://www.hani.co.kr/arti/international/america/810609.html?_fr=mt1

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