ドナルド・トランプ米行政府は7日(現地時間)、北朝鮮に対する軍事的威嚇の強度を下げながらも、依然として軍事行動の可能性を排除しないと明らかにした。北朝鮮の政権樹立記念日(9月9日)を控えて、北朝鮮の追加緊張高揚行為の可能性を警戒し、国連安全保障理事会(安保理)対北朝鮮制裁決議案の交渉過程で強度を高めるために中国とロシアを圧迫する意図と見られる。
トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスでクウェートのサバーハ国王と首脳会談をした後の記者会見で「(北朝鮮に対する)軍事行動は避けられないか?避けられないわけではない」として「他(の手段)で解決できるならば良い。すべての細部事項と事実を検討しなければならないだろう」と述べた。続けて「軍事的経路に進まないことを望む。だが、もちろんそうしたことが発生する可能性はある」と付け加えた。彼は前日記者団に「軍事行動を除く他の圧迫手段を先に取る」としながら「明確にそれは米国政府の最初の選択肢ではない」と話したことがある。
彼は「米国の軍隊は今以上に強いことはかつてなかった。数十億ドル以上を(軍事部門に)さらに投資してきた。毎日新しく素晴らしいな装備、世界で最も立派な装備が出てきている」と自慢した。さらに「北朝鮮に対してそんなもの(素晴らしいな装備)を使わないことを願う。そんなものを使うことになれば、北朝鮮にとってとても悲しい日になるだろう」と主張した。
トランプ大統領は、朝米対話の可能性に関しては「おそらく誰かと交渉する可能性があるだろう。しかし(今は)北朝鮮との交渉をテーブルの上に載せていない」として「北朝鮮は悪い行動をしており、それを中断しなければならない」と話した。
北朝鮮の6回目の核実験に対して米国の官民には相当な緊張感が流れていると米国のあるシンクタンク専門家は伝えた。この専門家は「米国の専門家たちの間では、今回の実験を事実上水素爆弾の初期形態という結論を下した」として「雰囲気が深刻なのは事実」と明らかにした。
米国政府の高位関係者もこの日匿名を前提とした電話ブリーフィングで「最終結論を下したわけではない」としながら「今回の核実験が水爆実験であったという北朝鮮の主張と矛盾する点はまだない」と明らかにした。米国行政府も暫定的ながら、北朝鮮の6回目の核実験を水爆実験と規定していることを示唆したものであり、米国から政府レベルで「水素爆弾発言」が出てきたのはこれが初めてだ。
この関係者は「米国が北朝鮮を(軍事的に)抑止できない可能性があるという実質的な憂慮がある」として「核兵器を持っている他のいくつかの国家と北朝鮮の間には実際に差がある」と話した。彼は「対北朝鮮オプションには明確に軍事オプションが含まれる」として「私たちが『すべてのオプションがテーブル上にある』と言っているのはいたずらではない」と主張した。さらにトランプ大統領と同じように「今は北朝鮮と交渉する時期ではない。その点はきわめて明らかだ」と話した。
この関係者は、トランプ大統領が韓国と日本に先端武器の販売を許容すると話したことと関連して「トランプ大統領と文在寅(ムン・ジェイン)大統領は望むすべての手段を活用して北朝鮮を最大限に圧迫することを約束した」として「したがって両国首脳は韓米連合軍事力も強化することを誓った」と話した。