登録 : 2017.09.10 22:38 修正 : 2017.09.11 08:19

米メディア、ホワイトハウスNSC議論の報道 
「トランプ、韓国の要請があれば検討」 
現実化の時は「核拡散禁止条約」無力化 
北東アジアの覇権放棄を意味…実現不可能 
トランプ政府の“世論集め”という分析も

ドナルド・トランプ米大統領が8日、ホワイトハウスからキャンプデービッドの別荘に出発し、ヘリコプターの騒音で記者たちの質問が聞こえないという身振りをしている=ワシントン/UPI聯合ニュース
 ドナルド・トランプ米行政府が、韓国内への戦術核再配備、韓国と日本の核武装容認を含む攻撃的な対北朝鮮政策を検討しているという外信報道が出た。実行可能性が希薄な内容が報道されたのは、国連安全保障理事会(安保理)の対北朝鮮制裁決議案の交渉過程で中国とロシアを圧迫しようとする意図と見られる。

 米国のNBC放送は9日(現地時間)「多くの専門家たちが可能性がないと見ている。だが、韓国の要請があればトランプ行政府が韓国に戦術核を配備する策も排除しないだろう」というホワイトハウス関係者の発言を紹介した。放送は「戦術核が配備されるならば、30年余りにわたる米国の朝鮮半島非核化政策を覆すもの」と説明した。

 別の米国当局者は放送で「中国が原油輸出遮断のようなさらに強い措置を北朝鮮に対して取らないならば、韓国と日本が独自に核兵器プログラムを追求することがありうる」として「米国はこれを止めないという意を中国側に明らかにした」と話した。同当局者は「これは北朝鮮より中国に対するメッセージ」だと付け加えた。

 NBC放送は3日、トランプ大統領が主宰したホワイトハウス国家安保会議(NSC)の議論内容を紹介する形で報道した。これと関連して、ワシントン外交消息筋は「国家安保会議で戦術核の再配備や韓国と日本の自主核武装と関連した米国の自主的議論はなかったと承知している」として「韓国の一部で提起されている戦術核再配備に関する世論を取り上げた程度だったと見られる」と話した。

 外交部当局者も「現時点では米行政府で(戦術核の再配備検討などの)話は出ていない」として「(戦術核の再配備は)当面の課題ではないと見る。米国としても朝鮮半島非核化原則を覆すことは負担が大きいと見る」と話した。戦術核の再配備は、1991年の朝鮮半島非核化共同宣言に反するもので、この宣言を廃棄すれば北朝鮮に核兵器の放棄を要求する法的・道徳的根拠を自ら傷つけることになるという指摘が避けられない。

 NBCの報道が事実でも、戦術核の再配備は「韓国政府が要請すれば」という前提が付いており「排除しないだろう」という曖昧な話法を使っている。キム・ヨンヒョン東国大教授は「米国側から本当にそうした話が出たとすれば、それは中国圧迫用、さらには北朝鮮圧迫用の“ペーパーカード”に過ぎないと見る」と話した。ニューヨークタイムズも、トランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談を控えた3月、トランプ行政府が戦術核の再配備を検討すると報道したが、米国政府はその後にこれを公式に否定した。

 韓国と日本の自主核武装容認も、核拡散防止条約(NPT)体制を揺るがすことなので、国際的に受け入れられる可能性は全くない。その上、同盟に対する核抑止力の提供を基に享受してきた北東アジアでの覇権を放棄するという意味なので、米国が対外政策を全面的に切り替えずしては不可能なことだ。トランプ大統領は中国を圧迫する必要がある時に直間接的にこういう話をしたという。戦術核再配備と同じく“中国圧迫用”だという意味だ。

 北東アジアの国際政治地形を覆すこうした“空砲弾”が濾過されずに報道されるのは、トランプ行政府の“マスコミプレー(世論集め)”の性格が濃厚だ。中国を圧迫し安保理で北朝鮮に対する制裁強度を高めるための戦術であるわけだ。今月3日、ホワイトハウスの国家安保会議では、安保理で高強度の対北朝鮮制裁を引き出すことを優先目標に設定したという。

 これはNBC報道の戦術核の再配備や韓国と日本に対する核武装許容以外についても、ほとんど大部分が中国を狙ったものであることからも分かる。地上基盤のSM-3迎撃ミサイル配備、北朝鮮と取引する中国の銀行に対する制裁などがそれだ。

 また、国家安保補佐陣は先制攻撃などの選択肢を提示しながらも「北朝鮮に対する軍事攻撃は深刻な反響を呼び起こしかねない」と警告したと同放送は報道した。また、中国政府関係者らが米国に対し、「北朝鮮に先制攻撃を加えるならば中国は北朝鮮を支持するだろう」という立場を明らかにしたという米軍高位関係者たちの話を伝えた。しかし彼らは「北朝鮮が米国を攻撃するならば、全てのものが変わる」と付け加えた。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-09-10 17:22
http://www.hani.co.kr/arti/international/america/810370.html 訳J.S(2079字)
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