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トランプ大統領、北朝鮮のミサイル発射15時間後に声明「全ての選択肢をテーブルに」

登録:2017-08-30 02:23 修正:2017-08-30 07:07
安倍首相との電話会談で「北朝鮮に対する圧力の強化」を強調 
対話のシグナル送った米国、また試験台に
北朝鮮が弾道ミサイルを発射して日本上空を通過した29日午前、札幌で市民が関連記事が報道された号外を読んでいる。その後方には安倍晋三首相とドナルド・トランプ米大統領の電話会談を伝えるニュース画面が見える=札幌/共同聯合ニュース

 北朝鮮が29日に行なった弾道ミサイルの発射後、ドナルド・トランプ大統領は「全ての選択肢はテーブルの上にある」という声明を発表した。トランプ大統領は同日、日本の安倍晋三首相と行なった電話会談で、「北朝鮮に対する圧力の強化」に同意したと、ホワイトハウスが明らかにした。

 トランプ大統領は同日、北朝鮮ミサイル発射からほぼ15時間後に声明を発表し、「脅威的で安定を揺るがす北朝鮮の行動は、地域と世界で北朝鮮の孤立を深めるだけ」だと述べた。また、「北朝鮮は隣国や国連のすべての加盟国、国際社会が受容できる最小の基準に軽蔑を示した」としながら、「北朝鮮に対する全ての選択肢はテーブルの上にある」と強調した。北朝鮮に対して「最高の圧迫と関与」という従来の原則と大きく変わらない反応だ。

 これに先立ち、トランプ大統領と安倍首相は同日、北朝鮮のミサイル発射直後、40分間電話会談を行った。両国首脳は「北朝鮮が米国や日本、韓国、そして全世界に重大でより直接的な脅威になっているということ」に同意しており、「北朝鮮に対する圧迫を強化し、国際社会がこれに参加するよう最善を尽くすことにした」とホワイトハウスは明らかにした。安倍首相は「トランプ大統領が『米国は同盟国である日本と100%共にある』として、日本の防衛に対する強力な発言をした」と伝えた。

 北朝鮮の今回の弾道ミサイル発射は、米国政府にとっては困惑した挑戦だ。ドナルド・トランプ大統領とレックス・ティラーソン国務長官が先週、北朝鮮がミサイル発射など挑発を止めたことを高く評価し、積極的に対話のシグナルを送った状況で、北朝鮮が先週末に続き、ミサイル発射を続けたからだ。トランプ大統領が同日、特有のツイッターなどへの即興的な書き込みもせず、15時間後に声明を発表したのは、苦心の末に整理した反応を示すためとみられる。

 米国防総省のロバート・マニング報道官は「北朝鮮のミサイルが日本上空を飛行したということを確認する」としながらも、「北米航空宇宙防衛司令部は、北朝鮮の今回のミサイル発射が北米地域には脅威にならないという結論を下した」と明らかにした。

 米国のマスコミは異例的に日本上空を通過したミサイル発射が朝鮮半島の緊張を高めると報道したが、対話以外にこれといった解決策がないという分析もある。ワシントンポスト(WP)は、北朝鮮が「グアム包囲攻撃」の脅威を実行に移さず、ミサイルを日本上空へ発射したのは、「レッドライン」を越えないながら東アジア地域の米軍と同盟基地への攻撃能力を誇示するためと報じた。米国軍備管理協会(ACA)のダリル・キンボール会長は同紙に「米国と日本はこれから、軍事演習の規模調整などを見返りに北朝鮮がこのような発射を止めるよう交渉する以外は、他の選択肢がほとんどない」と指摘した。

 一方、中国外交部の華春瑩報道官は同日、定例記者会見で、北朝鮮の弾道ミサイル発射は「明白な安保理決議違反」だとしながらも、「唯一の方法は対話と平和的方法を通じて悪循環を断ち切ること」と述べて、対話に向けた努力を強調した。

パク・ミニ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/808863.html 韓国語原文入力:2017-08-29 22:27
訳H.J(1506字)

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