日本政府が長時間労働を規制し、非正社員と正社員の間に「同一労働・同一賃金」原則を適用することを骨格とする労働改革方案を発表した。
日本政府は28日「働き方改革実現会議」を開いてこのような方向で関連法を整備し、2019年から施行することを決めた。安倍晋三首相は「日本の働き方を変える歴史的一歩」と話した。
日本は第2次大戦後、男性正社員にほとんど無制限に仕事をさせ、長時間労働を年功序列的秩序で補償する方式で経済成長をしてきた。日本の会社員は会社で多くの時間を過ごすので“会社人間”と呼ばれた。だが、人口が減少し正社員と非正社員の間の格差が広がり、労働方式の改革が必要だという認識が社会的に広がった。
最も目につく点は、1947年の日本の労働基準法制定以来、史上初めて処罰規定が付与された時間外労働規制条項だ。日本政府は時間外労働時間は原則的に年間360時間以下と決め、ただし労使合意がある場合には年間720時間まで許容することにした。特に、忙しい月には月100時間までの時間外労働を許容するとした。会社が時間外規定を遵守しない場合、処罰は数千万円の罰金と懲役刑が議論されている。ただし、運輸業と建築業従事者については関連法の施行を5年猶予することにした。
現行日本労働基準法は、時間外労働を月45時間、年間360時間に制限する規定があるが、守らない場合に処罰する規定がなく、労使が合意すれば時間外労働時間を事実上無制限に増やすことができる。
長時間労働を規制しなければならないという世論は、昨年日本の広告会社である電通の新入社員が一日20時間働き、過労で自殺する事件が起きてから一層広がった。ただし、日本の中小企業は、長時間労働規制が中小企業の人手不足を鑑みると現実に合わないと反発しており、自殺した電通の新入社員、高橋まつりさんの両親など過労死に関連する遺族たちは、月100時間の時間外労働が可能な規定に対して、改革案が「長時間労働をさせる法案」だと反発した。
また、日本政府は正社員と非正社員の間の格差を減らすため、同じ仕事をする場合に同じ賃金を支払わせるよう関連法で釘を刺す予定だ。賃金以外の福祉恩恵も可能な限り同一適用するよう勧告する。万一、正社員と非正社員の間の賃金格差が発生した場合、会社が正社員と非正社員の労働が違う部分を説明しなければならない。