ドナルド・トランプ政権が「セカンダリー・ボイコット」を含めた制裁措置やサイバー攻撃など、北朝鮮の核・ミサイルプログラムに対応する多様な選択肢を検討しており、政策決定が行われば、あらゆる手段を同時に使用することになるだろうと、米政府高官が20日(現地時間)明らかにした。
同高官はロイター通信に「多様な選択肢は(決定されれば)個別的に実行されることなく、軍事行動を除き全ての処置を(同時に)取る形になるだろう」と話した。
対北朝鮮政策の選択肢と関連して、同高官は北朝鮮の国際金融システムへの接近を遮断する全面的制裁を検討しており、特にこの案は北朝鮮と最も多く取り引きする中国銀行と企業に対する経済的・外交的圧迫を強化する措置の一つだと、同通信に報じた。これは北朝鮮と正常に取り引きする中国の銀行や企業も制裁対象に含む「セカンダリー・ボイコット」を念頭に置いたものとみられる。
対北朝鮮先制攻撃は選択肢群から排除されていないが、トランプ政権はより危険性の少ない処置を優先している。米当局者らは、域内の戦争を触発する可能性と大規模な死傷者の発生などの危険性を考えた場合、先制攻撃はかなり危険な政策だと思っている。また、他の政府筋は、トランプ大統領が北朝鮮に対するサイバー攻撃や北朝鮮のリーダーシップを弱化させる可能性がある秘密工作を選択する可能性もあると、同通信に伝えた。
このような政策勧告案は来月初め、米中首脳会談を控え、近いうちにトランプ大統領に報告されるものと予想される。しかし、トランプ大統領がどれほど迅速に政策を決定するかもわかっておらず、決定が先送りになる可能性もあると同通信は分析した。また、トランプ大統領は、北朝鮮関連のブリーフィングを受けながら、「韓国と日本が自国防衛のためにどれほど支払っているか」を尋ねたという。
ホワイトハウスのショーン・スパイサー報道官は定例会見で、週末に開かれた北朝鮮関連会議で、北朝鮮の「大出力発動機」(ロケットエンジン)実験にトランプ大統領の反応を問う質問に、「私たちは北朝鮮活動について懸念している」と述べ、これに関連した議論が行われたことを覗わせた。韓中日の歴訪を終えたレックス・ティラーソン国務長官は同日、トランプ大統領に歴訪の結果を報告したと、ホワイトハウスは明らかにした。