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中国、北朝鮮産石炭の輸入一時中断を発表

登録:2016-12-11 23:45 修正:2016-12-12 07:28
国連安保理新決議に従い今月末まで中断 
中国の石炭産地は西部に集中…東北地域の需要はどうするか
北朝鮮国境地帯の中国・丹東で、労働者が北朝鮮産石炭の荷役をしている=資料写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の石炭輸出に制限を加えた国連安全保障理事会の新たな対北朝鮮制裁決議案(2321号)が採択された中、中国が今年末まで北朝鮮産石炭の輸入を一時中断すると公式発表した。

 中国商務省は10日午後、ホームページ公告を通じて「朝鮮(北朝鮮)産石炭の輸入を一時中断する」とし、「公告が執行される前に発送されたり、すでに中国に到着した場合は通過を許可してもよい」と明らかにした。発表日が9日であるこの公告は11日から執行され、31日まで有効だと明示した。20日間ほど一時的にではあるが、中国が北朝鮮産石炭の輸入を全面中断するのは異例の処置だ。公告は「国連安保理2321号決議を執行するため」と目的を明らかにした。

 先月30日に採択された安保理決議2321号は、今年末まで北朝鮮の石炭輸出が約5350万ドル分または100万トンを超過しないようにし、来年からは年間輸出が約4億87万ドル、または750万トンを超過しないよう定めている。もし上限を超えた場合、国連は加盟国に北朝鮮産石炭の輸入中断を指示することになる。

 韓国政府の高位当局者は「北朝鮮から石炭を輸入する国は中国のほかにないため、事実上中国に対する要求」だと話した。昨年北朝鮮が中国に輸出した石炭は10億5千万ドル、1960万トン規模であり、これを基準とすると金額・量ともに38~39%の水準に引き下げるという意味だ。

 しかし、中国の北朝鮮産石炭購買にはさまざまな背景があることから、中国が今後どのように輸入量の管理に乗り出すかが関心事だ。専門家らの間では、中国の主な石炭産地は山西省など西部に集中しており、中国の東北地域は中国内の石炭よりも北朝鮮の石炭を輸入する方が物流費用などで有利だという話が出ている。北朝鮮産石炭が過去に比べて品質面で良くなっていることが評価されてもいる。

 中国がパリ気候変動協定の履行など、環境問題への対応レベルで全般的に石炭生産を減らす傾向にあるため、北朝鮮産石炭が代替財として受け入れられているという観測もある。ただし、環境対応のためには炭素排出量全体を減らさなければならないため、北朝鮮産を含めた中国の石炭需要が全般的に減るという反論も提起されている。

 これと関連して、北朝鮮核六カ国協議の韓国側首席代表であるキム・ホンギュン外交部朝鮮半島平和交渉本部長は9日、北京を訪問し、中国側首席代表である武大偉・中国外交部朝鮮半島事務特別代表と面会し協議した。キム本部長はこの日の協議後記者団と会い、国連の北朝鮮制裁決議の徹底した履行を中国側に強調した。中国側は安保理常任理事国として新規決議を着実に履行するという考えを明らかにしたと伝えた。

北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/774213.html 韓国語原文入力:2016-12-11 20:41
訳M.C(1315字)

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