「10億円拠出の際に、韓国側が少女像の撤去に向けて何らかの意思表示をすべきだ」(日本政府)
日本軍慰安婦問題に対する韓日政府間「12・28合意」の履行をめぐり、日本政府が少女像の撤去に対する韓国政府の「誠意の表示」を求めている。韓国側関係者が7月に慰安婦問題解決のための「和解・癒やし財団」(仮称)を設立する方針を明らかにするなど、財団の設立が迫る中、日本政府は韓日政府の合意事項である10億円の拠出時期について明言を避けている。菅義偉・官房長官は28日、10億円の拠出時期に関する問いに「互いに誠意を持って合意事項を実行していくことが極めて大事だ」との原則的な立場を示すにとどまった。
これまで合意履行の重要性を強調してきた日本が消極的な態度で臨むのは、日本の最大の関心事である日本大使館前の平和碑(少女像)を移転される兆しが全くないからだ。日本のメディアは最近、連日「少女像の移転問題がまだ未解決」と報じており、日本政府の対応に注目している。
韓国政府の公式の立場は、「少女像の移転は、韓国政府が指図できるような事案」ではないということだ。財団設立準備委員会に参加しているユ・ミョンファン元外交部長官も今月8日、毎日新聞とのインタビューで「『少女像を撤去するために(日本が)10億円を出した』と誤解されれば、韓国国内で非常に感情的な問題になる。だから韓国政府に任せておくのが一番良い。日本側の気持ちはよく分かっており、韓国政府も大きな負担を感じている」と述べた。少女像撤去の問題は、財団設立後に先送りしようという主張だ。
これに関連し29日付の読売新聞には、日本政府の本音をのぞかせる妙な主張がされた。日本は「10億円拠出の際に、韓国側が少女像の撤去に向けて何らかの意思表示をすべきだ」と求めているが、韓国が難色を示しているという内容だ。同紙はまた「自民党には少女像撤去を10億円拠出の『前提』とすべきとの意見が根強い」と指摘した。日本で参議院選挙が終わった後、両国は、日本が10億円を拠出する際に、韓国が「少女像の移転に協力する」という意思を改めて確認するかどうかをめぐり、激しい攻防を続けるものと見られる。
韓国語原文入力:2016-06-29 17:54