「朝鮮半島の平和に反する」
多国間の舞台でも争点にする「世論戦」
ロシア大使も「憂慮」同調
中国とロシアが、国連安全保障理事会(安保理)の舞台でも高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に反対すると公開的に米国を圧迫した。 韓中、米中の2国間のみならず、他国間の舞台でもTHAAD問題を争点化させ、国際世論戦を繰り広げるものと見られる。
中国の劉結一・国連大使は2日(現地時間)に開かれた安保理全体会議で、北朝鮮制裁決議2270号の採択直後の発言を通じ、「すべての関連当事国は追加的に緊張を悪化させうる行動を慎むべき」とし「中国はTHAADの配備に反対する」と公開的に明らかにした。 劉大使は「(THAAD配備は)中国と地域内の他国の戦略的安保利益を害し、朝鮮半島の平和と安定、安保維持という目標に反する」と主張した。
ロシアのチュルキン国連大使もこの日、発言を通じて「北朝鮮の行動がTHAADのような先端兵器システム(設置)を正当化するのに利用されることを憂慮する」とし、中国のTHAAD批判に合流した。
これと関連して米国のサマンサ・パワー国連大使は、全体会議後の記者会見で中国とロシアの発言に関する質問に対し、「北朝鮮の行動が提起する極度の脅威のために前例のない制裁決議を採択した」として「THAAD協議を進めてきたのもそうした脅威のため」と明らかにした。
一方、韓国国防部のムン・サンギュン報道官は3日、記者ブリーフィングで一回延期されたTHAAD関連の韓米共同実務団約定締結時期に関し「現在、韓米が協議中で約定締結が決定されればすぐに知らせる」と述べた。