8日午後、東京都心の千代田区・神保町の交差点周辺は、すでに日本の右翼に占領された状態だった。 「草莽(草のような臣下という意味)崛起の会」「大日本義友党」などを名乗る右翼団体は同日、白山通りから靖国通りにつながる神保町交差点付近で高性能スピーカーを付けた車を後ろに大声で叫んでいた。 「チョンコー(韓国人・朝鮮人を蔑視して呼ぶ言葉)をぶっ潰そう!」。彼らの嫌悪と憎悪の叫び声がスピーカーで増幅され、イベントを統制していた日本の警察さえも騒音に耐え切れず、耳を塞がざるを得なかった。
彼らが罵声を浴びせた対象は、侵略戦争を正当化する施設である靖国神社に反対するため、2006年8月に始まった韓日市民のキャンドル行動、「平和の灯を!ヤスクニの闇へ」(以下キャンドル行動)だった。この日キャンドル行動に参加した韓日の市民たちは「積極的平和主義を支える靖国」というテーマでシンポジウムを開き、午後7時からキャンドルを持って平和行進を始めた。
右翼団体が持っている日の丸と旭日旗の波の中で、「極左、不逞鮮人、しばき隊(反韓集会など反対対抗行動をする日本の市民)をまとめて東京湾に叩き込め!」などの横断幕も目立った。しかし、行列の前に立った先導車で「靖国反対」と叫ぶと、その後に続いた約400人の市民たちこれを繰り返しながら一歩ずつ前に進んでいった。
靖国神社に反対する日韓市民の連帯行動が始まったのは2006年8月からだ。当時の小泉純一郎首相が韓中など周辺国の反対にもかかわらず、相次いで神社参拝を強行したのに加え、靖国側が1950〜60年代に韓国人と台湾人の犠牲者を遺族の同意なく無断で合祀したという事実が知らされたことで、これを正そうとするは遺族の怒りが溢れていた。以後、韓日市民はキャンドル行動を通じて、靖国側によって無断に行われた韓国人犠牲者の合祀の撤回を求め、3回にわたる訴訟を進めている。韓日市民のキャンドル行動は今年ですでに10回目を迎える。
安倍晋三首相が進める安全保障法制の国会審議が本格化され、日本では戦争と靖国神社との関係を再考する議論が深まっている。この日のシンポジウムの講演者として参加した高橋哲哉・東京大学教授(哲学)は「安倍首相が靖国神社に参拝することは、単なる『慰霊』ではなく、国のために血を流した人々の精神を後世に伝えるという『安全保障』面の考えからだ。首相の参拝によって靖国は国に命を捧げる兵士を調達するための施設となる」と主張した。
韓国語原文入力:2015-08-09 21:06