「30代の男性会社員がサウジアラビアから帰国してきてから、高熱に苦しんでいます」
日本で中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染が疑われる患者が発生したと申告されたら、どのような後続措置が行われるのだろうか。韓国でのMERS感染拡大を受け、日本の防疫当局が10日、名古屋市で訓練を行ったとNHK放送など、日本のマスコミが報じた。
この日の訓練で、防疫当局が最も焦点を当てたのは、感染防止だった。現場では、患者を移送する名古屋市生活衛生センターの看護師4人が最初の感染を防ぐための衛生設備を整え始めた。水色の防護服を着てから、マスク、長靴、ゴム手袋、ゴーグルなどを順番に身に着けた。現場でMERSの感染が疑われる患者を確保した後に、最初にマスクを支給し口を覆うようにした。続いて、患者をストレッチャーに乗せて、体を専用の毛布に包み、ウイルスが外部に広がるのを防いだ。
患者を乗せた救急車が向かったのは、申告場所から最も近い感染指定施設である名古屋市東部医療センターだった。彼らは感染が疑われる患者を空気が外部に漏れないように気圧を低く維持する「陰圧室」に移し、患者の口からMERS感染の有無を確認できる検体を採取した。日本の厚生労働省は、MERS患者が発生した場合、長距離の移動による負担と感染拡大を防ぐために、発症した自治体の感染指定機関に入院させ、陰圧室に収容するようにする方針を各自治体に伝えた。
今回の訓練を指揮した名古屋市保健医療課の市田一成主幹は、日本のマスコミとのインタビューで「韓国で感染が広がっており、日本国内でも感染が発生した場合に対応できるように訓練を重ねていく」と述べた。
一方、台湾観光局は、MERS感染を懸念し、2万5000~3万人の台湾人が6〜7月に予定していた韓国観光をキャンセルしたと発表した。台湾外交部は9日、ソウルに限定していた旅行警告を韓国全域に拡大した。
韓国語原文入力:2015-06-11 19:57