今日のワークショップで真相究明·調査委の役割などの紹介予定
「3年と9か月しか経ちませんでしたが、日本では2011年3月に発生した福島原発事故がすでに忘れ去られています。安倍首相は2020年の東京オリンピックと経済成長を高らかに掲げています。 『原発は安全である』『福島の事故は自然災害だっただけ』という声が出て大災害がなかったことになっています」
福島原発事故被害者の木幡ますみ氏(59歳)は8日『ハンギョレ』とのインタビューで、「セウォル号事故もこのように忘れ去られることを警戒しなければならない」と述べた。彼はセウォル号惨事家族対策委員会・国民対策会議が9日開催する、「海外の事例から見たセウォル号事故真相究明の進むべき道」国際ワークショップに参加するため韓国を訪れた。
ワークショップでは福島原発事故のほか、米国の9・11テロとハリケーン・カトリーナの事故における被害者らの真相究明の努力と真相調査委員会の役割などが紹介される。
木幡氏は「福島原発事故とセウォル号の事故は、その原因が本当によく似ている」と話した。「利潤追求のためコスト削減を何よりも重視する資本の貪欲に起因する」というのである。彼女は「セウォル号の場合、コスト削減のために船に可能な限り多くの貨物と人を乗せた。過積載で船はいつでもひっくり返る可能性がある状況だった。東京電力もコスト削減のために、地震や津波などへの対策が万全ではなかった。そうするうちに災害を遭った」と語った。
木幡氏は10年以上前に東京電力原発モニター団として活動していた時、吉田昌郎(昨年死亡)福島第1原発所長(当時課長)に会ったことがあるそうだ。木幡氏は「当時原発の古い配管をすべて交換しなければならず、地下にある非常用自家発電機を地面に移動する必要があると要請したが、吉田課長は『コストがかかりすぎるのでどうしようもない』と断った」と伝えた。
木幡氏は福島原発事故後、「安全対策を怠ったため放射性物質が流出した」と東京電力の経営陣など30人余りを業務上過失致死傷などの疑いで検察に告訴した。また、福島原発事故被害者の肉声記録、『わたしたちのこえをのこします』を製作した。彼女が携わっている「福島原発告訴団」には外国人も大勢参加している。
「先週、フランスの反原発の市民団体を訪問したが、韓国のセウォル号事故について尋ねられました。セウォル号の事故被害者達が韓国はもちろん世界にもその実状を広く伝えて、真相究明のための長い戦いを続けていくことを願います」。木幡氏はソウル鍾路区(チョンノグ)の曹渓寺(チョゲサ)韓国仏教歴史文化記念館国際会議場で開かれるワークショップで、「福島の真相究明、終わらない話」を語る。
韓国語原文入力:2014/12/08 19:58
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/668069.html 訳H.J (1217字)