外国企業との品質格差は縮まったのに…市場占有率は下落
‘ブランド信頼度’低く…一度形成されたイメージは変え難い
中国の自動車メーカーが外国の競争企業との品質格差を縮めている。しかし世界最大の自動車市場に浮上した中国で、自国メーカーの市場占有率は下がり続けている。
米国の市場調査機関「JD Power」が最近発表した『2014年中国自動車品質研究』によれば、中国と外国自動車メーカーとの品質格差は2007年以後最も縮まった。 JD Powerは中国の運転者を対象に車両品質に問題があるかを尋ねるアンケート調査を実施したが、その結果、中国の国産車は自動車100台当り131の問題点が指摘された。外国ブランドでは95あり、国産車と外国ブランドの差は36だった。格差が145に達した2008年に比べて中国産自動車の品質が大幅に改善されたことを意味する。JD Powerは2018年には中国と外国ブランド車両の品質がほとんど同じになると見ている。
粘り強い品質の改善にもかかわらず、中国の国内メーカーは相変らず市場占有率の下落に苦しんでいると『ファイナンシャル タイムズ』が最近報じた。中国の自動車工業協会資料によると、中国産自動車ブランドの乗用車市場占有率は11か月連続で下落した。 今年、スポーツ実用車(SUV)を除く中国乗用車市場で現地メーカーの占有率は20%で、昨年の25%から5%低下した。
中国最大の自動車メーカーである上海自動車(SAIC)は、今年に入って9月まで外国メーカーとの合併法人では223億中国元(約3兆9000億ウォン)の純利益を上げたが、自社ブランド部門では39億中国元(約6900億ウォン)の損失を見た。 ゼネラルモータース(GM)、フォルクスワーゲンなどの外国メーカーと共同生産するブランドは5車種が販売10位以内に入る好調を示したが、栄威など自社ブランドは市場の歓迎を得られなかった。
上海自動車のように中国内のすべての大型国有自動車メーカーが外国のパートナーとの合作投資に依存している。 外国メーカーと合作していない民間自動車会社は実績がさらに悪い。 ウォーレン・バフェットが投資したことで有名な比亜迪(BYD)は直近分期の利益が前年対比で26%も減少した。スイス投資銀行UBSは今年、比亜迪の自動車販売が前年対比で10~15%下落すると予想した。 比亜迪の場合、中国政府が強力に支援している電気自動車など親環境車両の販売は増加しているが、一般乗用車部門の下落傾向を相殺できてはいない。
中国の国産自動車が苦戦しているのは製品の性格のためだ。 自動車は誇示用性格があるうえに、生命と直結するという特性上、一度形成されたブランドイメージを変えることは容易でない。 メラミン粉ミルク騒動などを体験した中国人は、安全問題で自国ブランドに対する信頼度が低い。
国産ブランドの唯一の競争力は価格であったが、最近中国現地で生産される外車の価格が下がり、価格競争力まで消えゆく傾向だ。 比亜迪の王伝福会長は「過去には合作自動車の販売価格はほとんど10万中国元(約180万円)以上だったが、今は生産規模が拡大し一部製品は中国産ブランド車両の価格帯まで下がってきた」と話した。
中国市場では米国市場より二倍も多いブランドと新年三倍多い車種が競争している。 だが、中国産自動車の品質が着実に改善されるならば状況が変わるかもしれない。JD Powerの分析によれば、自身の車両で欠陥を経験していない中国の自動車所有者の40%は知り合いに自身の車両を推薦するという。