2011年に電機電子・金属・化学の三分野
中間財の中心的供給者となる
韓国は比較優位で中国との分業を活用
韓国の輸出成長エンジンだった中国への中間財輸出が、中国経済の構造的変化にともなう困難に直面するなか、すでに中国は世界経済で中間財の中心的な供給者に浮上しているとする分析が出された。中間財貿易を中心に国際産業の相関関係が深化された状況で、中国の産業は世界経済の10大中心産業で新たな位置を得た。
3日に産業研究院が出した「国際産業相関関係の深化と示唆する点」という報告書によると、国家別産業の生産誘発係数とネットワーク影響力を基に世界経済の中心性指数(固有ベクトル中心性指数)を算出した結果、2011年現在、中国の電機電子産業が1位、金属産業が2位、化学産業が4位を占めていたことが分かった。1995年には会計、法律、コンサルティングなど米国企業のサービスが1位を占めていたが、16年後に3位に押し出された。
中国の産業は1995年に10位圏内に名を一つも上げることができなかったが、すでに10位圏内に三つも占めている状態だ。1995年に米国は10位圏内に四つ名を連ねたが、卸売産業と電機電子産業が押し出された。こうした変化は、中国が安い人件費を武器に先進国が消費する完成品の組み立てをするだけの加工貿易工場の役割を果たしているのではなく、中間財を生産・輸出する世界経済の中心地に変わっていることを見せつけている。
韓国も同時期に産業上の地位が高まった。1995年には世界経済の中心性指数順位で100位圏内に入る産業が一つもなかったが、2011年には金属、電機電子、化学がそれぞれ50位、59位、85位に進入した。1995年にこれらの産業は357位、138位、313位の水準だったから、それだけ影響力が大きくなったわけだ。
だが、韓国と中国の貿易関係は大きく変化した。今まで韓国は中国に中間財を輸出して完成品を輸入する方式で加工貿易に注力したのに対し、互いに中間財を売買する水平貿易の関係に変わっている。2011年に韓国の需要が増加して生産誘発効果が大きい国は中国が1位で、その影響力は米国と日本を合わせた数値を上回る。1995年には米国と日本がそれぞれ1位と2位だったが、2011年には2位と3位に押し出された。韓国の中国からの中間財輸入の依存度が大きくなっているのは、中国の中間財生産技術と設備投資がそれだけ進展しているからだ。
だが、中国の中間財産業の発展は競争の深化だけでなく、韓国経済に新たな機会になりえるという展望も出てくる。 世界経済に中間財を大挙供給する中国経済との近接性と相互依存度が高い韓国は、比較優位を中心に中間財分業構造を活用できるのだ。例えば、石油化学では中国が高純度テレフタル酸(PTA)設備投資を大幅に増やす時点で、その原料になるパラキシレン(PX)設備投資を終えた韓国企業数社は、2、3年に限定されたものの大きな特需を享受した。
産業研究院の動向分析室ユン・ウジン研究員は「韓国は中国と産業関連の関係が最も深いので中国産業の発展方向を綿密に見通し、中間財分業構造の多様化を実現するのが重要だと思える」と話した。
韓国語原文入力:2014.11.03 20:28