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[ハンギョレ創刊26周年特集、浮上する環東海] ハサン~羅津(ナジン)を行き来する貨物 年400万トン 積み替え

登録:2014-05-15 18:30 修正:2014-05-16 06:54
‘北‐露協力プロジェクトの終点’ハサン駅
羅津港

4月23日午後3時頃、ロシア沿海州の最南端ハサン駅に入った。取材陣が乗った車両を遮る警備員も、表示板もなかった。 ‘一ヶ月前に承認を受けなければ出入りできないというのは、余計な心配だったか。’誤解はすぐに解けた。 駅舎を一巡りもする前に軍人たちが出動した。 韓国人ネット、ロシア人2人の記者一行は、以後3時間余りの調査の末に経過書を書いて、十本指の指紋を全て捺して、警告状を受け取り解放された。 南-北-露協力の拠点に浮上したハサン駅を少し離れた場所だけでも見て回ろうとした素朴な欲望はそんな軽い騒動劇を産んで終わった。

 軍のテントとみすぼらしい農家に囲まれたハサン駅は、少なくとも韓国人には今極東ロシアで最も注目されている場所だ。 北朝鮮 羅津(ナジン)港とシベリア横断鉄道を連結する北‐露物流協力プロジェクトのロシア側基点であるためだ。 昨年11月、韓-露首脳会談を契機に韓国も羅津-ハサン プロジェクトへの参加を推進している。 北-露合作会社のロシア側持分の一部に韓国企業が投資する方式だ。 今年2月、KORAIL・現代商船・ポスコ コンソーシアムが実態調査に行って来たし、最近ではチェ・ヨニェ KORAIL社長が4月下旬に平壌(ピョンヤン)に行って来た。

 ウラジミール・プーチン大統領の‘新東方政策’と、朴槿恵(パク・クネ)大統領の‘ユーラシア イニシアチブ’がかみ合わさって、南北協力も蘇らせうる最適な契機として期待を集めている。 セルゲイ ニコライビッチ ロシア極東鉄道庁副庁長は、ハサン駅を訪れる二日前にウラジオストックで取材陣と会い「ハサン-羅津間の積み替え貨物量は今後毎年400万tに達するものと見る」と予想した。 彼は「韓半島の統一はロシアとロシア鉄道庁にも対外貿易および積み替え貨物の増加という意味がある」と強調した。

 南-北-露協力が推進されているものの、羅津-ハサン プロジェクトの成否を分ける最大ユーザーは中国だと見る専門家たちが多い。 中国は東海側出口がハサン・羅津国境に遮られている。 東北3省の莫大な資源と製品を、現在は黄海側の大連港を通じて運送している。 これを羅津港を通じて上海など中国南方地域に積み出す場合、1t当たり10ドル以上の物流費が節減できる(韓国海洋水産開発院報告書)。 昨年8月ハサンと中国琿春間の鉄道路線が9年ぶりに再開されたのも中国のニーズを狙ったものという観測が出ている。

 琿春でポスコが大規模物流センター建設に乗り出すなど、貨物を持ち出すための中国側の基盤作業にも弾みがついている。 中国は羅津港はもちろん、ハサン郡のザルビーノ港も同時に利用することを願っている。 北朝鮮とロシア、どちらか一方に全面的に物流を依存する事態を避けるためだ。

 その場合、ザルビーノ港と羅津港が競争関係に入ることもありうる。 ロシアが自国港であるザルビーノのために羅津-ハサン路線を後回しにする可能性もある。 ある韓国物流企業のウラジオストック現地責任者は「羅津-ハサン プロジェクトは、中国と北朝鮮の直通協力を遮断しようとするロシアの‘いいとこ取り’と見るべきだ」と話した。 もちろん北朝鮮もやはり中国との直通路線推進で対応しうる。 羅津-ハサンを巡ってユーラシア物流の協力と競争の四国志が繰り広げられているわけだ。 ハサン/ソン・ウォンジェ記者

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/637112.html 韓国語原文入力:2014/05/15 11:21
訳J.S(1560字)

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