本文に移動

‘差し押さえられた船’…中-日関係に新たな障害物

登録:2014-04-22 20:53 修正:2014-04-23 06:49

中国裁判所、戦争の時に契約に違反した日本企業に
船舶差し押さえ措置…中国 "戦後賠償とは無関係"
日本 "国交正常化の精神に外れる" 反発
中国 強制徴用被害者訴訟 相次ぐ公算

 中-日間に第2次大戦前後の賠償問題がもう一つの葛藤要因として浮上している。 中国 上海海事裁判所が去る19日、日本三井商船の船舶を差し押さえて、歴史問題を巡る中国の対日圧迫が日本企業の中国内活動に実際に影響を及ぼす局面に入り込んだためだ。 尖閣列島(中国名 釣魚島)領有権葛藤と靖国神社参拝をはじめとする歴史問題で既に凍りついている両国関係に大型悪材料が追加されたわけだ。

 菅義偉 日本官房長官は「(中国裁判所の今回の措置は)1972年の両国国交正常化当時の中-日共同声明の精神を揺るがすものだ。三井商船と具体的な対応策を検討する」と話した。 中国は1972年に日本と国交を正常化して「戦後賠償と関連した請求権を放棄する」と宣言した経緯がある。

 これに先立って上海海事裁判所は、三井商船が1937年中国の中衛フェリー社から船舶2隻を借りた後、契約期間が終了したのに返還せず適切な補償もしていないとし、浙江省馬跡山港に停泊中だった三井商船の28万t級貨物船を19日差し押さえた。この事件は2010年12月に原告勝訴で確定したが、3年経った今になって差し押さえが決定された。 そのため日本では 「差し押さえ決定が今になって出てきた背景が理解できない」「日本政府が国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方案を考慮している」という報道があふれている。

 これに対して泰剛 中国外交部スポークスマンは「今回の措置は日常的な商業紛争の一つだ。 戦後賠償問題とは全く関連がなく、中-日間の国交正常化に含まれた精神も変わっていない」と反論した。 今回の措置が戦争賠償請求権ではなく、企業間の日常的紛争だという見解を明らかにしたわけだ。

 だが、今回の事件を契機に中国内で日本企業らを相手に被害補償を要求する訴訟が列をなす展望だ。 中国では去る2月、第2次大戦当時 日本に強制徴用された被害者とその遺族37人が北京第1中級人民裁判所に日本コークス工業株式会社(旧 三井鉱山)と三菱グループを相手に損害賠償訴訟を提起した経緯がある。 日本軍慰安婦問題を研究してきた蘇智良 上海師範大教授は22日<サウスチャイナ モーニングポスト>に "上海海事裁判所の措置を見て、中国人慰安婦被害者を支援して中国の裁判所に訴訟を提起する問題を考慮している" と明らかにした。

 この間、中国の被害者が日本の裁判所に提起した損害賠償訴訟は、1972年の共同声明などを理由に全て原告敗訴してきた。 しかし日本社会の反応は交錯している。 韓国には1965年に韓日協定を締結し5億ドルの請求権資金を支払ったが、中国には一銭も支払っていない。 そのために1944~45年に日本秋田県の花岡鉱山に強制動員された中国人労働者が、当時の建設会社を相手に1995年に損害賠償を請求した訴訟では日本の裁判所で和解が成立して被害者に補償金が支払われもした。

 廉德<王+鬼>上海国際問題研究院教授は「政府が日本に補償を要求することは不適切だが、民間人次元では十分可能だ」として「中-日関係が悪化の一途を辿るならば、関連訴訟は一層増えるだろう」と話した。 この場合、巨大な中国市場を放棄することはできない日本企業らは‘抗戦’と'和解' の間で苦しい判断に追い込まれるものと見られる。 それでなくとも最悪の状況にある中-日関係も、より一層深いどん底に陥りかねない。

北京、東京/ソン・ヨンチョル、キル・ユンヒョン特派員 sychee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/634097.html 韓国語原文入力:2014/04/22 20:15
訳J.S(1654字)

関連記事