バラク・オバマ米国大統領の4月アジア歴訪を控えて、韓国と日本の激しい外交戦が繰り広げられている。 最近の靖国神社参拝、慰安婦、独島(ドクト)問題などを巡り鋭く対立している韓日両国が共にオバマ大統領の自国訪問を強力に希望しているためだ。
このような状況でオバマ大統領が韓国・日本の中で一国だけを訪問すれば、一方当事者の肩を持っているという印象を与えかねず、米国政府も苦悩を繰り返していると伝えられた。
ワシントン外交消息筋は3日 「オバマ大統領の歴訪国はまだ決まっておらず、最終決定する段階と理解している」と話した。 しかし昨年10月、米国連邦政府シャットダウン(部分業務停止)のせいでオバマ大統領が訪問を取り消したフィリピンとマレーシア訪問はほとんど確定した状態なので、残りの一国を巡り韓国と日本などが検討されていると伝えられた。米国大統領の国外歴訪は通常3ヶ国を一度にまとめて行われる。
韓国政府はオバマ大統領が4月または10月中に一度は韓国を訪問するだろうと予想しているが、最近の韓-日関係などを考慮して4月訪問を強力に希望していると言う。 関係回復の象徴である韓-日首脳会談開催のために終盤調整を繰り返している渦中に、安倍晋三日本総理が突然に靖国神社を参拝して調整を壊した側面が大きいと見るためだ。 韓国政府はこのような状況でオバマ大統領が日本だけを訪問するならば、日本政府に誤った信号を与えかねないと憂慮していると言う。 日本政府はこれとは正反対に、オバマ大統領の訪日を成功させ安倍総理の靖国神社参拝以後に揺らいだ米-日関係を復元しようということだ。 中国は10月にアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議が北京で開かれるだけに、今回は歴訪検討対象から除外された。
このような状況で日本<読売新聞>は3日、米-日政府関係者の話を引用して、オバマ大統領が4月のアジア歴訪で日本・フィリピン・マレーシアを訪問することを決め、韓国訪問は検討中だと報道した。 これに先立って、リチャード・アーミテージ前米国国務部副長官らは先月31日<ワシントン ポスト>寄稿文で「オバマ大統領が日本とフィリピン、マレーシアを訪問すると予想する」として「日本とフィリピンを訪問し、もう一つの核心同盟国である韓国を抜かすことは朴槿恵(パク・クネ)大統領には当惑する事になるだろう」と指摘した。 これと関連してビクター・チャ戦略国際問題研究所(CSIS)韓国碩座研究員は<ハンギョレ>に 「多くの懸案がある時期に日本を訪問し韓国を除くことはおかしい」と指摘した。
ワシントン、東京/パク・ヒョン、キル・ユンヒョン特派員 hyun21@hani.co.kr