日本政府が集団的自衛権の行使と関連して、日本が武力行使できる‘必要最小限の範囲を越えない’に憲法解釈を変更することにしたと<読売新聞>が1日報道した。 日本政府は1981年、政府答弁書に提示した憲法解釈を通じて‘集団的自衛権は自衛権行使の必要最小限の範囲を越えるので許されない’と明らかにした後、今まで同じ見解を明らかにしてきたが、早ければ来年夏にもこれを正式に直すものと見られる。
<読売新聞>は先月13日に開かれた‘安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会’(安保法制懇談会)の文書を入手したとし、1日このように報道した。 この文書は礒崎陽輔総理補佐官が作成したもので、憲法解釈変更試案だと新聞は伝えた。 試案は集団的自衛権の行使について "我が国(日本)または我が国と密接な関係がある国に対する武力攻撃があれば(行使が)可能だ" と憲法解釈を変えることにしていると<読売新聞>は伝えた。
集団的自衛権は自国が直接攻撃を受けなくても、密接な関連のある国が他国の武力攻撃を受ける場合、武力行使を通じて阻止できる国際法上の権利をいう。 日本は日本が直接攻撃を受けた場合に武力行使できる個別的自衛権は認めてきたが、集団的自衛権の行使は憲法9条に反するという憲法解釈を維持してきた。 しかし安倍晋三総理は1期内閣時である2007年に、これを直そうと総理諮問機構として安保法制懇談会を設置し、憲法解釈変更の必要性を明らかにした後、今年2期内閣がスタートするや懇談会を再設置して憲法解釈の変更を推進している。 安倍総理は憲法解釈を担当する内閣法制局長官を集団的自衛権行使に積極的な人物に変えるなど、憲法解釈変更の基盤を磨き上げてきた。 第1野党である民主党内でも‘必要最小限の範囲として集団的自衛権の行使を認めなければならない’という態度を取る議員が多い。
<読売新聞>は憲法解釈変更試案について政府関係者が "今までの憲法解釈を正面から変えるのではなく、最小限の解釈変更で対処できる案だ" と話したと伝えた。 憲法解釈に慎重な連立与党の公明党や憲法解釈を扱う内閣法制局の了解を得ることができるだろうと期待されるということだ。
新聞は「日本政府が憲法解釈の変更を来年夏に実行に移し、重要海上交通路の機雷除去、日本周辺で有事の際に活動する米国艦船に対する攻撃防御などに自衛隊が参加できるようにする計画」とし「集団的自衛権行使の範囲がむやみに拡大しないよう、新しい制御方案も検討する」と伝えた。 これは集団的自衛権行使が許されれば、自衛隊が地球の反対側でも米軍と共に戦闘に参加することになるという批判と心配があるためだと新聞は説明した。
<読売新聞>は集団的自衛権行使の限界について試案を引用して「米国が武力攻撃を受けたとしても、日本と全く関係がない戦争に自衛隊が出撃してはならないという点が世界の警察として各地の紛争に介入している米国と大きく異なる点だ。 集団的自衛権行使のために自衛隊を派遣する場合、国会承認を義務化する」と伝えた。
チョン・ナムグ記者 jeje@hani.co.kr