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日本の集団的自衛権行使・領土紛争に備え‘中国版NSC’応戦

登録:2013-11-12 22:18 修正:2013-11-13 07:48
中国、国家安全委員会設置の背景
11日、中国北京の天安門広場に掲げられた毛沢東元主席の大型肖像画の前で人民武装警察部隊員が中国国旗である五星紅旗を掲揚している。 北京/ロイターニュース1

米国の‘アジア回帰戦略’
日本の集団自衛権支持に刺激
北核・東南アジア国家とも不安定

新疆ウイグル・チベットで衝突 頻発
独立運動激化に電撃設立

 12日に終わった中国共産党18期中央委員会3次全体会議(3中全会)で当初予想された経済・社会分野改革の他に国家安全委員会を設置することにしたことは、中国指導部がそれだけ安保状況を深刻に受け止めている傍証と見ることができる。

 中国が現在直面した最も熱い国際葛藤要素は対日関係だ。 中国と日本は昨年9月、日本政府の尖閣諸島(中国名 釣魚島)国有化措置以後、この海域に相次いで巡視船を派遣し摩擦を醸し出してきた。 葛藤は安倍晋三 日本総理就任後に激化した。 特に中国側は日本が最近衆議院で国家安全保障会議創設法案を通過させるや、これに刺激を受けたものと見られる。 そのうえ、‘アジア回帰’戦略を公言してきたバラク・オバマ米国行政府が日本の集団的自衛権行使を公開的に歓迎して出たことも中国の威嚇認識を刺激した。 中国はこのような米国に‘新型大国関係’を主張して対等な地位を要求している。

 中国の伝統的友邦だった北韓の危険千万な‘核ゲーム’も中国を困らせた。 中国は北韓が昨年12月長距離ロケット銀河3号を発射して、今年2月には第3次核実験を敢行するや強い不快感を隠さなかった。 中国の一部の学者は 「北韓の核開発は中国、東北地方の環境に直接的な悪影響を及ぼし、米国の中国牽制を強化する口実を与えかねない」として北韓放棄論を展開したりもしている。 そのうえ、東南シナ海でスカボロー礁(中国名 黄岩島)紛争など東南アジア国家との海洋主権問題も国家安全委員会設置の必要性を催促したと見られる。

 中国の国内情勢も不安定だ。 3中全会の直前である先月28日、新疆ウイグル出身の3人が天安門入口で車両を爆発させ、40人余りの死傷者を出した事件は象徴的だ。 新疆ウイグルでは漢族と経済・社会的差別に疎外感を感じて独立を要求するウイグル人と中国公安の武力衝突が絶えることなく続いている。 事件当時、中国指導部は毛沢東前主席の肖像画が懸けられた北京中心部でテロと判断される車両爆発が起きたことに驚いたと知られた。 合わせて中国が統治している西蔵チベット人の焼身抵抗も絶えることなく続く。 米国の<自由アジア放送>(RFA)は11日、青海省でチベット人僧侶が焼身し、これで焼身者数は2009年以後123人に増えたと報道した。

 中国が今回設立することにした国家安全委員会の正確な地位と役割は確認されていない。 ただし米国大統領の直属諮問機構である国家安全保障会議(NSC)と類似の形態を帯びるという推定が多い。 去る5月、香港の月刊誌<明鏡>は、消息筋の話を引用して "指導部が構想中の国家安全委員会は、党中央政法委と公安、司法府、武装警察部隊、国家安全部、外務部などが参加する形態で構成されるだろう" とし "この委員会が党中央と国務院、全国人民代表大会、中国人民政治協商会議に続き序列5位の公式国家機構の地位を持つだろう" と報道した。 国家安全委員会創設作業には孟建柱 中央政法委書記と習近平主席の側近である王フ寧 党中央政策研究室主任などが参加していると言う。 国家安全委員会は江沢民元主席が1997年にも設立しようとしたが、過度に権力が集中するという内部批判に会い失敗に終わった。

北京/ソン・ヨンチョル特派員 sychee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/610949.html 韓国語原文入力:2013/11/12 21:42
訳J.S(1660字)

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