KOSPI(韓国総合株価指数)の時価総額1位銘柄であるサムスン電子の株価が5%近く上昇し、22日、KOSPIを再び史上最高値に導いた。最近、証券4社が目標株価を11万ウォンに引き上げるなど、アナリストのサムスン電子買い推奨が相次いでいる。昨年9月15日、半導体市場に「まもなく冬が訪れる」というタイトルの報告書で半導体株価を急落させたモルガンスタンレーもこの日、サムスン電子の目標株価を9万6000ウォンに引き上げ、買い推奨に加勢した。
同日、KOSPIは前取引日より23.41(0.68%)上がった3468.65で取引を終えた。終値基準で史上最高値だ。一時3482.25まで上昇し、史上最高値の記録も塗り替えた。
取引開始当初から指数上昇をけん引したのはサムスン電子だった。この日SKハイニックスが0.57%下落(終値35万1000ウォン)し停滞した中で、サムスン電子は4.77%(3800ウォン)上がり8万3500ウォンで取引を終えた。サムスン電子の時価総額は493兆6978億ウォン(約52兆円)で、前取引日に比べて21兆9027億ウォン増え、これは有価証券市場の時価総額増加分(20兆5222億ウォン)より多かった。
外国人投資家が6676億ウォン分、機関投資家が1596億ウォン分を買い越した。今月9日からこの日まで、外国人投資家はサムスン電子の株式を3兆2681億ウォン分、機関投資家は1兆7317億ウォン分買い越し、株価を押し上げている。
韓国の証券業界のサムスン電子買い推奨が相次いでいる。22日、未来アセット証券は「サムスン電子-全方位的業況改善中」(キム・ヨンゴン、キム・ジェホ アナリスト)というタイトルの報告書で、12カ月の目標株価を15.6%引き上げ、11万ウォンを提示した。報告書はサムスン電子の来年の営業利益見通しを55兆2000億ウォン(約5.8兆円)へと12.2%引き上げた。現代自動車証券もこの日の報告書で「高帯域幅メモリー(HBM)の競争力が本格的に上昇すると予想される」点などを挙げ、サムスン電子の6カ月の目標株価を8万1000ウォンから9万3000ウォンに上げ、投資意見買いを維持した。
これに先立って、19日にはハンファ投資証券が、18日にはIBK投資証券が、17日にはSK証券がサムスン電子の目標株価を11万ウォンに引き上げている。
この日、モルガンスタンレーが発表した「メモリースーパーサイクル-上昇するAIの波がすべての船を浮かべる」というタイトルの報告書も注目を集めた。モルガンスタンレーは昨年9月、メモリー半導体市場に「冬が来る」というタイトルの報告書を出し、5月にも「氷山が近づいている」というタイトルの報告書を出して、半導体株の売りを勧告した経緯がある。
モルガンスタンレーは今回の報告書で、全世界的にメモリー半導体不足の現象があらわれており、DRAM価格が上がると予想し「今年は暖かい冬になるだろう」との見通しを示した。韓国半導体業種の見通しを「中立」から「魅力的」に高め、サムスン電子の目標株価を従来の8万6000ウォンから9万6000ウォンに上げ、最善の優良株として「比重拡大」を勧告した。