今年1月の韓国の輸出が2桁の増加率を示し、4カ月連続の増加となった。半導体に続き、対中国輸出もプラスに転じた。政府は輸出不振の本格的な回復局面だと評価した。
産業通商資源部が1日発表した「1月輸出入動向」によると、1月の輸出額は546億9千万ドルで、前年同月比18.0%増となった。昨年10月から4カ月連続の増加傾向で、2桁の増加率は2022年5月(21.4%)以来20カ月ぶり。
15大主力品目のうち、無線通信と二次電池を除いた13品目で輸出が増えた。半導体の輸出が昨年比56.2%と大幅に増え、3カ月連続で増加した。特に主力のメモリー半導体の輸出は90.5%増。人工知能(AI)用の高帯域幅メモリー(HBM)の輸出が増え、需給改善でメモリー価格が上がった影響と分析される。昨年1月の半導体輸出額が前年比44.5%も急減した基底効果も作用した。ただし、輸出額は前月より少し減った。
電気自動車(EV)の需要鈍化の懸念にもかかわらず、自動車輸出は前年比24.8%増で、引き続き輸出増を支えた。EVの輸出は15.8%増加した。
不振に陥っていた対中国輸出は20カ月ぶりに増加傾向に転じた。1月の対中国輸出は107億ドルで、前年比16.1%増。対中国輸出で最も大きな割合を占める半導体の業況が改善され、対中国輸出の回復傾向もけん引したものと分析される。対中半導体輸出は昨年10月に増加傾向に転じ、1月の増加率は35.3%にのぼる。半導体の他に、ディスプレー、一般機械、パソコンなどの商品の輸出も2桁の増加傾向を示した。ただし、対中貿易収支は1月も17億ドルの赤字となった。
1月の輸入額は543億9千万ドルで、前年同月比7.8%減。主要輸入品であるエネルギーの輸入額が大幅に減少(-16.3%)した影響だ。これで1月の貿易収支は3億ドルの黒字となった。月間貿易収支は昨年6月から8カ月連続で黒字を記録した。
韓国政府は最大輸出品である半導体と最大輸出国である中国への輸出の反騰の流れに注目している。産業部のアン・ドックン長官は「完全な回復傾向」と診断。政府は今年、過去最大の7千億ドルの輸出目標を提示している。
輸出企業の見通しは比較的慎重だ。韓国経済人協会(韓経協)が輸出大手150社を対象に調査した結果によれば、回答した企業の73.3%が今年の輸出は前年より増加あるいは同等と答えたが、輸出の増加幅は0~5%未満と答えた企業が41.3%で最も多かった。前年の輸出不振を上回る強い回復を期待するのは難しいとみているということだ。次いで5~10%(15.3%)、10~15%(7.3%)、15~20%(4.7%)、20%以上(4.7%)の順だった。回答した企業の26.7%は、今年の輸出は減ると予想した。高い原材料価格と米国・中国など主要輸出国の景気不振を主な理由として挙げた。
業種別では、自動車部品、バイオ、ヘルス、電気電子、自動車、一般機械などが増加する一方、鉄鋼、石油製品、石油化学業種は振るわないと予想された。韓経協のイ・サンホ経済産業本部長は「今年の輸出は主力品目である半導体を中心に改善されるとみられるが、中国経済の回復の遅れ、グローバルサプライチェーンの不安など下方要因も存在する」と診断した。
韓国語原文入力:2024-02-02 07:00