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対韓国ウォンで円が8年ぶりの安値…「この機会に投資」韓国で取引増

登録:2023-06-16 19:40 修正:2023-06-17 08:34
16日、ソウル市中区明洞のある両替所/聯合ニュース

 韓国ウォンに対する円相場が8年ぶりの最低水準を記録した。日本の中央銀行が緩和的な通貨政策を維持することにしているため、円安現象は当分続くとみられる。これを機に関連投資に乗り出す人も増えている。

 16日のウォン相場(午後3時30分ハナ銀行基準)は、前日より2.38ウォン下がった100円=903.82ウォンを記録した。最近の韓国ウォンの対円レートは、100円=900ウォン台を割り込んだ2015年6月以降、約8年ぶりの最低値だ。

 米国をはじめとする主要国が通貨緊縮に乗り出す一方で、日本の中央銀行が「マイナス金利」を固守するなど緩和政策を継続し、円の価値はここのところ安値を維持している。今年に入って円相場が100円=1000ウォンを超えたのは4月6日と27日の2日だけで、5月以降はウォン高円安が続いている。ウォンだけでなく、ドルやユーロに対する円安も続いている。今年初めに130円台だった対ドル円相場は最近再び140円台に下がり、対ユーロ円相場も15年ぶりの最低値である1ユーロ=154円台となった。

 日本銀行は同日開かれた金融政策決定会合で、経済成長のため短期金利(年-0.1%)を凍結し、長期金利の指標である10年物国債金利を年0%水準に維持するなど、緩和政策を継続することにした。

 これに伴い、韓国では円安を機に関連投資に乗り出す人も多い。円が数年ぶりの最低水準であるだけに、今後の円高の際の差益を期待している。韓国国内の4大都市銀行の円預金残高は、4月末の5兆2670億ウォンから今月11日には7兆3300億ウォンまで増えた。円先物に投資する未来アセット資産運用の「TIGER日本円先物上場指数ファンド(ETF)」の取引も活発だ。昨年は年間158億ウォン(約17億円)ほどだった個人の日本円先物ETF買い越し規模は、先月102億ウォン(約11億円)、今月1~15日には186億ウォン(約20億円)に大きく増えた。

チョ・ヘヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/1096298.html韓国語原文入力:2023-06-16 16:11
訳J.S

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