韓国の輸出規模が今年に入って日本の95%水準に達したことが分かった。1980年にはこの数値が10%余りだった。
産業通商資源部の資料によると、今年に入って5月までの韓国の累積輸出額は2929億ドルで、同期間の日本の輸出額3091億ドルの94.8%に達した。5月の1カ月だけを見ると、韓国が616億ドルで、日本(WTO基準563億ドル、7兆3千億円)を上回った。米ドル基準の世界貿易機関(WTO)集計の国別輸出実績は5月分まで公開されている。
日本に比べた韓国の輸出規模は、1980年には13.4%(韓国175億ドル、日本1304億ドル)にすぎなかった。この数値は2000年に35.9%、2010年に60.6%、2021年に85.2%と着実に高まり、今年に入っては90%を上回っている。1~5月の累計で韓日の輸出額の差は、2011年の930億ドルから翌年(1094億ドル)には1000億ドル台に跳ね上がったが、昨年は557億ドル、今年は162億ドルに縮まった。
韓日の輸出額の差が縮まったにもかかわらず、総合的な経済力における両国間の格差は依然として大きいと分析される。産業研究院(KIET)海外産業室のサゴン・モク研究委員は「日本の企業は韓国よりはるかに早く海外に進出しており、現地に直接投資をした事例が多く、貿易収支で赤字を出しても経常収支では黒字を記録している」とし、「貿易赤字による(日本)経済全般に対する衝撃は大きくないだろう」と予想した。韓国に比べて内需市場が大きく、輸出が全体経済で占める比重がはるかに小さいという説明だ。
両国間の輸出額の差が急速に減少する中でも、韓国の対日貿易赤字の流れはそのまま続いている。今年に入ってから6月までで、日本に対する韓国の輸出は160億ドル、輸入は282億ドルで、122億ドルの赤字を記録した。同期間、韓国の全体貿易赤字103億ドルを上回る水準だ。2020年に209億ドル、2021年に245億ドルの赤字だった時と類似した流れだ。過去最大の対日赤字を記録した2010年の361億ドルに比べれば、改善した状態だ。
材料・部品・装備分野における日本への依存度は少しずつ下がっている。日本の対韓国輸出規制後、サプライチェーンで一部多角化が行われたことによる影響とみられる。産業部の「材料・部品総合情報網」によると、今年6月までの韓国の材料・部品・装備の全体輸入額は1300億6700万ドルであり、このうち日本産は200億7200万ドルで15.4%を占めた。日本の輸出規制初年度である2019年にはこの割合が17.1%、翌年は17.2%、2021年には15.8%だった。
日本は韓国に対しては貿易黒字を記録しているが、全体的には赤字に陥っている。今年6月まで、11カ月連続で赤字を記録した。上半期の貿易赤字は7兆9千億円(約644億ドル)で、半期基準で過去最大規模だった。韓国やドイツのようにエネルギー輸入依存度が高く、ウクライナ事態にともなうエネルギー価格の急騰の直撃を受けたとみられる。日本の上半期のエネルギー源別の輸入増加率は、原油105.4%、LNG95.0%、石炭216.5%だった。
サゴン・モク委員は「日本は人口高齢化によって経済全般で活力を失っていることは明らかだが、依然として経済大国」だとし、「輸出で比較した差の意味は限定的」だと指摘した。サゴン委員は「日本経済の根本的な宿題に挙げられる高齢化にともなう問題は韓国も抱えており、むしろさらに深刻な流れに乗っているという点で警戒心を持たなければならない」と付け加えた。