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大韓航空、67万円のビジネス席に「じゃがいも一切れサイズのステーキ」…非難相次ぐ

登録:2022-06-15 09:51 修正:2022-06-15 10:58
ハワイから帰国した乗客、コミュニティに不満書き込み 
「刺身のように薄く切ったチーズ、ぶどう粒数えながら提供 
インスタントラーメンも売り切れ」 
「サービス低下に、乗務員たちが体を張って謝罪」 
ブラインドに「申し訳ない…右往左往する乗務員」自嘲のコメント 
大韓航空、反省の代わりに「メディアのせい」にする内部謝罪文が論議に 
ネイバーのあるコミュニティに掲載された648万ウォンの大韓航空プレステージ席のレビュー。掲載した乗客は「これがビジネス席のステーキ。改めて驚き」と書いた。この書き込みには147件のコメントがついた=コミュニティよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 最近、ハワイのホノルルから大韓航空プレステージ(ビジネス)席に乗って帰国したという韓国人のネットユーザーが、648万ウォン(約67万円)を越える片道飛行機代にもかかわらずひどいサービスを受けたという書き込みをポータルサイトのコミュニティに載せたところ、これを読んだ大韓航空の乗務員が会社員匿名サイトの「ブラインド」に「申し訳ない」という返信を残した。7日、本紙による「航空券暴騰にも…毛布もビールもない大韓航空」の報道の後も、「機内サービス問題」は収まらない様子だ。

 大韓航空KE054便に乗ってハワイから仁川(インチョン)に来たというこの乗客は今月13日、ポータルサイト「ネイバー」のあるコミュニティへの書き込みで、片道648万2400ウォンの片道航空券の購入内訳の写真をあげて大韓航空の機内サービスを糾弾した。

乗客がアップしたハワイ・ホノルルから仁川空港に帰国したプレステージ席航空券の予約購入内訳=コミュニティよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 この乗客は「往路はアシアナ、復路は大韓航空に乗った。航空運賃は高くなったが2年ぶりに出る海外なのでとてもわくわくした」とし「でも機内サービスでは、まず食事量(の少なさ)に驚き、最初のミールサービスが出ると乗客の不満があちこちから出てきた」と伝えた。この乗客がアップした写真によると、ジャガイモ数切れとそれよりも小さいステーキと少量のバター、半カップ余りのワインが全てだった。

 この乗客は「しばらくしてみんなインスタントラーメンを注文したが、少し遅れて注文したところ辛ラーメンも全部売り切れていた。チーズも(乗務員が)手のひらほどのもの3種類を持って周り、刺身を削ぐように薄く切ってくれた。果物はブドウを一粒ずつビニール手袋をはめて取ってくれた」とし「乗務員がチーズをとても薄く切ろうとしてナイフが皿をひっかく音がし、みんな気まずくなって笑った」と伝えた。さらに、誤解しないようにと前置きして「乗務員のサービスは変わらずとても良かった。ハイウエストのスカートを履いた乗務員もかがみこんで顧客とアイコンタクトを取って了解を求めた。ただでさえ人員削減で業務量が増えたと聞いたが、いろいろ気の毒になって、出されるままに食べた」と付け加えた。

 この乗客が掲載した書き込みには、コミュニティの会員のコメントが147件もついた。ネットユーザーたちは「私もビジネスクラスに乗って同じように感じた。費用は2倍に上がったが、サービスは2倍低下」「結局乗務員だけが死ぬ思いをする」 「あいた口がふさがらない。ビジネスの食事と書かれていなかったらエコノミーの食事の写真かと思う」「大韓という文字を取ってほしい」「600万ウォンも取ってあんな食事とは本当にあきれる」などの批判コメントが相次いだ。

 中には、会社員の匿名サイトの「ブラインド」にアップされた乗務員の返信を転載したものもあった。おそらく、当コミュニティに加入していた乗務員がこの乗客の書き込みを読んで、自嘲混じりの書き込みをブラインドに載せたものを誰かが拾ってきたものと推測される。乗務員はまず「レビューをありがとうございます」と伝えた後、「高いお金を払って大韓航空のビジネスクラスに乗っていただいたのに、ステーキの大きさはジャガイモ一切れサイズ、チーズは薄切り、ブドウは粒を数えながら提供して申し訳ない」とし、「ステーキを注文したのに足りなくて召し上がれなかったお客様もいらっしゃると思う。私たち乗務員は全員に差し上げたいと思っている」と書いた。さらに「目的地まで心地よいフライトを提供すると機内放送で述べているが、それさえも恥ずかしい」として「右往左往する乗務員より」と締めくくった。

 「右往左往する乗務員」とは、本紙の報道で「新型コロナ感染症のために機内食サービスなどを停止して再開した結果、乗務員たちが心理的に業務量が多いと感じ、適応できず右往左往しているようだ。実際に機内に必要な物品を少なく積むことはない」と述べた大韓航空側の釈明を皮肉った表現とみられる。

 一方、今月7日の本紙の報道が出た後、大韓航空側は「乗務員が右往左往していると表現した」という点を認めながらも、この表現を外すよう要請した。本紙がこれに応じず、乗務員の批判が噴出すると、大韓航空は自社のイントラネットに謝罪文を載せ「短期的な問題が発生しただけで、近いうちに正常化するという肯定的な背景説明をしたにもかかわらず、記事が意図と違って掲載され、公式に抗議した」とし、まるで本紙が自分たちの釈明を歪曲したように表現し、非難を浴びた。

ユ・ソンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/consumer/1046880.html韓国語原文入力:2022-06-14 23:07
訳C.M

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