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現代経済研「韓国、3高現象の再現で下半期にスタグフレーションの危険性」

登録:2022-05-02 02:30 修正:2022-05-02 09:13
ウォン安ドル高が進み1ドル=1272.5ウォンとなった28日、ソウル中区のハナ銀行偽変造対応センターで、行員がドル紙幣を整理している/聯合ニュース

 物価上昇、金利上昇、為替(ドル高ウォン安)の「3高現象」の再現で、韓国経済は下半期、景気低迷の中で物価が上がるスタグフレーションの沼にはまる可能性が高まったとの見通しが示された。

 現代経済研究院は今月1日に発表した「下半期の経済課題」と題する報告書で、「原材料価格の上昇で物価上昇圧力が高まっていることから、韓国銀行が政策金利の追加引き上げを示唆している中、米国の強力な通貨緊縮政策でウォン安までが重なっているため、三重苦に直面している」と診断した。そのため、スタグフレーションや景気低迷の水準まではいかないものの、低成長の中で物価が上がるスローフレーションの危険性があると判断した。2000年以降に3高現象が発生したのは2001年と2008~2009年の2回で、いずれも景気が鈍化した。研究院は、今年下半期も3高の同時発生で経済成長率が下がる可能性が高いとの見通しを示した。高物価と高金利は消費萎縮と家計および企業の利子負担増へとつながり、内需景気に否定的な影響を与えるからだ。また、ドル高は輸出競争力の改善という肯定的な側面もあるが、原材料などの輸入品価格の上昇によってインフレ圧力をさらに高めるほか、交易が萎縮する時にはかえって経常収支の悪化要因となりうる。

 研究院はまた、中国の「ゼロコロナ」政策による封鎖も、対中貿易への依存度の高い韓国経済に対する輸入品価格上昇への圧力となると予想した。上海封鎖が長期化の兆しをみせている中、北京などのその他の主要都市へと封鎖が拡大すれば、供給網が衝撃を受けてインフレーションを招く危険性が高まるということだ。

 「3高現象」が長引けば、市民生活の面では生活物価の上昇と利子負担の増加をもたらし、家計両極化の溝がさらに深まる危険性がある。研究院は「必須生計費支出の割合が高く、利子返済負担が大きい低所得層や自営業者などの脆弱階層に被害が集中するだろう」との懸念を示した。

ハン・グァンドク先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1041052.html韓国語原文入力:2022-05-01 11:03
訳D.K

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